2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790415
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
羽田 健 北里大学, 薬学部, 講師 (00348591)
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Keywords | サルモネラ / 腸炎 / 3型分泌機構 |
Research Abstract |
1.III型分泌機構とサルモネラ腸炎との関連 非チフス性サルモネラによる腸炎に関わる3つのIII型分泌機構(鞭毛、SPI-1およびSPI-2)をそれぞれ欠失した3種類の変異株(ΔfliC、ΔSPI-1およびΔSPI-2)、またそれらの組み合わせの変異株(ΔSPI-1ΔSPI-2、ΔfliCΔSPI-1、fliCΔSPI-2およびΔfliCΔSPI-1ΔSPI-2)を作成し、マウス腸炎モデルの盲腸の炎症の程度を評価した。その結果、感染3日後の腸炎には鞭毛およびSPI-1が関わることを確認した。一方、感染5日後の腸炎では、SPI-2のみが関与することを明らかにした。 2.腸炎に関わる新規エフェクターの同定 サルモネラ腸炎に関わる新規エフェクターを同定するため、機能未知のエフェクタータンパク質について各種変異株を作成し、マウス腸炎モデルによりこれらエフェクターがサルモネラ腸炎に関わるか否かを明らかにすることを試みた。これまで、3種のエフェクター変異株についてマウス腸炎モデルによる解析を行ったが、腸炎に関わる新規エフェクターは同定されていない。しかし、SPI-1およびSPI-2の両方のIII型分泌機構より分泌されることが報告されているエフェクターSpvCがサルモネラ腸炎の抑制に関わることを明らかにした。SpvCはphosphothrenoine lyase活性を持ち、感染宿主のmitogen activated protein kinases (MAPKs)を不活化することが報告されている。現在、MAPKsの不活化と腸炎抑制メカニズムの関連性を詳細に解析している。
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[Journal Article] Comparative proteomic analysis of Salmonella enterica serovar Typhimurium ppGpp-deficient mutant to identify a novel virulence protein required for intracellular survival in macrophages.2010
Author(s)
Haneda T, Sugimoto M, Yoshida-Ohta Y, Kodera Y, Oh-Ishi M, Maeda T, Shimizu-Izumi S, Miki T, Kumagai Y, Danbara H, Okada N.
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Journal Title
BMC Microbiology
Volume: 10
Pages: 324
Peer Reviewed
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