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2010 Fiscal Year Annual Research Report

病原真菌のPAMPsセンシングによる細胞壁多糖構造変化と病原性との関連の解明

Research Project

Project/Area Number 22790417
Research InstitutionTokyo University of Pharmacy and Life Science

Principal Investigator

石橋 健一  東京薬科大学, 薬学部, 助教 (20453805)

Keywords病原真菌 / PAMPs / 細胞壁多糖 / 真菌感染症 / 宿主応答
Research Abstract

真菌細胞壁主要構成多糖成分であるβ-グルカンは,真菌培養上清中に放出されてくることが知られており,炎症性メディエーター産生など様々な生物活性を有することが報告されている.しかし,β-グルカンの真菌菌体そのものに対する作用を検討したものは少ない.本研究では,β-グルカン添加培養が真菌細胞に対してどのような影響を及ぼすのか検討した.
完全合成培地C-limiting mediumを用い,β-グルカンを添加し,Aspergillus fumigates NBRC30870を液体培養した.菌糸成長の形態的変化を顕微鏡観察したところ,グルコース,デキストランを添加した培地と比較し,β-グルカンを添加した培地においては,分岐頻度が少なく,分岐部からの発育菌糸成長が促進された.次に寒天固形培地における増殖を検討した.グルコース添加培地と比較し,ラミナリン添加培地においては,ジャイアントコロニーの増殖が促進されていた.固形培養においても増殖が促進されていることが示された.
β-グルカン添加,非添加培養により,得られた脱脂乾燥菌体をNaClO-DMSO法を用い,細胞壁グルカンを部分的に精製した.それらの構造について,^<13>C-NMRにて解析した.非添加培養においては,α-1,3-グルカンが主要構成成分であったが,β-グルカン添加群においては,β-1,3-グルカンのピークが上昇した.β-グルカン添加により,細胞壁のβ-グルカン含量比が変化することが示唆された.
β-グルカンは環境中に広く存在している.本研究により,β-グルカンがAspergillusの成長を変化させ,細胞壁グルカンへ影響を与えていることが示唆された.真菌細胞から放出されたβ-グルカンがAspergillusの変化を起こし,感染症やアレルギー等の宿主応答などに影響している可能性が考えられた

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Published: 2012-07-19  

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