2011 Fiscal Year Annual Research Report
HIV-1増殖の多様な過程に関わるインテグラーゼの機能解析
Project/Area Number |
22790434
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
三宅 在子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20548622)
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Keywords | ウイルス / HIV-1 / Pol-IN |
Research Abstract |
申請者の所属研究室では、HIV-1/サル動物モデルに有効なサル細胞指向性HIV-1の構築に成功している。当ウイルスのサル細胞における馴化を行いその結果得られたウイルスについて解析をした結果、ウイルス増殖促進効果を持つ変異がインテグラーゼ(IN)C末端領域(CTD)に集中して存在することが明らかとなった。よって、本研究ではウイルス増殖におけるIN CTDの機能的役割を明らかにすることを目的としている。 H23年度は、IN CTD変異による増殖効率促進の機構を解明するための実験を中心に研究を進めた。前年度までに、増殖適応変異はINのアミノ酸222-234番領域に集中し、ざらに、アミノ酸を変えない1塩基置換(同義置換)でウイルスの増殖効率が向上することがあることを観察している。本年度は上記のIN領域に同義置換を導入してその効果を検討した。アミノ酸番号の226,229,233,234に対応するコドンに同義置換を導入したクローンで増殖効率の顕著な違い(上下)が認められた。このことは、この領域にアミノ酸を変えない同義置換(1塩基置換)でウイルス増殖効率を上下させる特性があることを示す。増殖効率を促進させる変異を持つクローンを解析した結果、細胞内でのGagおよびGag/Polの発現量が顕著に増大しており、前駆体の開裂には変化がないことが明らかになった。 今後は、蛋白質の発現量に影響を及ぼすファクター(転写効率、翻訳効率、mRNAのターンオーバー、蛋白質のターンオーバー)について解析を進めていく予定である。
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