2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトパピローマウイルスのローリングサークル型DNA複製の分子機構の解明
Project/Area Number |
22790443
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
松尾 理加(楠本理加) 国立感染症研究所, その他部局等, 研究員 (90514133)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | パピローマウイルス / 複製 / キナーゼ |
Research Abstract |
ヒトパピローマウイルス(HPV)のDNA複製様式は、宿主上皮細胞の分化によりθ構造型からローリングサークル(RC)型へと切換わる。本研究課題ではRC型複製機構の解明を目的としている。前年度の結果から、θ構造型様式でのHPV DNA複製時に、HPV DNAから複製装置を解離させるような阻害因子がHEK293細胞には存在し、その因子を制御することがRC型複製において重要であると考えられた。また、HPVがコードするE1ヘリケースは細胞の様々な複製因子と相互作用し、HPV複製機構を調節していることが知られている。そこで、E1ヘリケースと細胞の複製装置との相互作用に影響を及ぼすような16型E1タンパク質の修飾を検索した。まず、チロシンホスファターゼ阻害剤を用いて、HEK293細胞で過剰発現させたFLAG-E1のチロシンがリン酸化されていることを確認した。次に、FLAG-E1と結合するキナーゼを、小麦胚無細胞タンパク質合成法を用いて検索し、得られた候補キナーゼ(FRK, FES, TYK2, CSK, EphA3, EphA7 INSR, HCK, Lynα)はいずれも、in vitroでE1をリン酸化することを確認した。また、チロシンキナーゼの基質ペプチドのスクリーニングにより、HEK293細胞で強制発現したFLAG-E1にはRet, EphA5, CSK-1-R, ZAP-70, Epo-R, toroponin T, cdk2をリン酸化するチロシンキナーゼが結合している可能性をみいだした。これらのキナーゼを、RNAi法を用いてHEK293細胞よりノックダウンし、E1のリン酸化やE1と細胞の複製因子との相互作用、およびHPV DNA複製様式の変化について検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)