2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790476
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
中平 雅清 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (60454758)
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Keywords | 免疫学 / アレルギー・ぜんそく / シグナル伝達 / 発現制御 |
Research Abstract |
(1)Super Th1細胞におけるIl13遺伝子の発現調節機構TCR刺激、Gata3誘導、IL-13産生の3者の関係に焦点を当てて、Super Th1細胞におけるIl13発現に対するGata3の役割について検討した。TCR刺激存在下ではGata3発現に相関してIL-13産生が観察されたが、TCR非存在下では、IL-2+IL-18+IL-4刺激によってGata3発現の誘導とIl13上のCGRE motifへのGata3の結合が確認されたものの、IL-13産生は観察されなかった。しかし、このGata3発現細胞を再度抗CD3抗体で刺激するとIL-13産生が確認された。以上のことから、Th1細胞からのIL-13産生の誘導にはGata3発現だけでは不十分であり、Gata3を発現しているTh1細胞にTCR刺激が加わることでIl13遺伝子が活性化されると考えられた。 (2)Super Th1細胞におけるIl22遺伝子の発現調節機構IL-22産生をELISA法によって検討すると、Th1細胞から産生されたIL-22は非常に少なく、Super Th1細胞から産生されたIL-22はTh17細胞からの産生量をこえるものであった。しかし、IL-17産生はSuper Th1細胞でも観察されなかった。又、Super Th1細胞からのIL-22産生は転写レベルで制御されており、刺激後48時間より遺伝子発現が見られたことから、Super Th1細胞におけるIl22遺伝子発現にはde novoタンパク合成が必要であることが考えられた。そこで、Th17細胞に特異的に発現するRorytとAhrの発現をSuper Th1細胞で検討すると、Il22遺伝子発現に相関してRorc発現が確認されたが、Ahr発現はむしろ低下していた。以上のことから、Super Th1細胞におけるIl22遺伝子発現にはRorγtの発現が関与する可能性が考えられた。
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Research Products
(2 results)