2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790476
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
中平 雅清 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (60454758)
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Keywords | 免疫学 / アレルギー・ぜんそく / シグナル伝達 / 発現制御 |
Research Abstract |
(1)Super Th1細胞における転写因子発現と各サイトカイン遺伝子座のクロマティン修飾SuperTh1細胞からのIL-13産生に対する責任転写因子Gata3の発現には、内在性IL-4が重要な役割を果たす。IL-13はIL-4と同様のシグナル経路を有することから、産生されたIL-13もGata3発現を誘導するpositive feedback因子となりうるかについて検討した。Il13欠損Th1細胞では、野生型に比べて内在性IL-4の産生が減少しており、Super Th1細胞誘導刺激をしてもGata3発現が低下していたが、外来性IL-4の添加によってGata3発現は回復した。しかし、外来性IL-13の添加は、Gata3発現に影響を与えなかった。以上のことより、Super Th1細胞におけるGata3発現にはIL-13ではなくIL-4が必要であることが確認された。次に、Il4/Il13遺伝子座におけるヒストン修飾を検討した。Super Th1、Th1細胞間でピストン修飾の度合いに大きな差異は見られなかったが、両細胞ともIl13遺伝子座にある程度の活性化を示すヒストン修飾が検出された。すなわち、Th1細胞のIl13遺伝子座は元来ある程度の転写が許容された状態にあり、ここにGata3が発現することによって、Il3遺伝子の活性化が誘導されると考えられた。 (2)Super Th1細胞から産生されるIL-22の病理学的意義in vitroにおける解析によって、Super Th1細胞からのIFN-γとIL-22の同時産生を確認できたことから、Th1細胞も元来IL-22産生能力を有していることが明らかになった。次に、ケラチノサイト特異的なICEトランスジェニック(tg)マウスの皮膚におけるIl22mRNAの発現を検討した。同マウスではIL-18産生の亢進と皮膚の肥厚を示すことから、Super Th1細胞の誘導によるIl2発現を期待したが、tgマウスの皮膚組織においてIl22mRNAの発現は検出できなかった。
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Research Products
(4 results)