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2011 Fiscal Year Annual Research Report

病原体成分がT細胞応答に直接及ぼす影響の解明

Research Project

Project/Area Number 22790480
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

今西 貴之  独立行政法人理化学研究所, 免疫シグナル研究グループ, 研究員 (10513442)

KeywordsTLR / IL-2 / エフェクターT細胞 / メモリーT細胞
Research Abstract

T細胞上のTLR2はTCRと共刺激することにより、T細胞の活性化を増強したり、分化誘導したエフェクターTh1細胞やエフェクターCD8+T細胞ではTLR2刺激単独で活性化を直接誘導することを明らかにしてきたが、メモリーT細胞の活性化・分化誘導・維持におけるTLR2シグナルの直接的な役割に関しては不明な点が多い。
最近、IL-2受容体からのシグナルがエフェクター/メモリーT細胞への運命決定を制御し、弱いIL-2シグナルはメモリーT細胞の形成を促進し、強いIL-2シグナルはエフェクターT細胞への分化を促進することが報告されている。そこでそれぞれの条件で培養したCD8+T細胞をTLR2リガンド、IL-18、抗CD3抗体で刺激した時のIFN-γの産生を調べた。TLR2刺激によるIFN-γ産生誘導はエフェクターCD8+T細胞(高いIL-2濃度で培養)で強く認められたのに対して、メモリー様CD8+T細胞(低いIL-2濃度で培養)では非常に弱かった。一方、IL-18、抗CD3抗体刺激によるIFN-γの産生誘導はエフェクターCD8+T細胞とメモリー様CD8+T細胞の間でほとんど違いが認められなかった。Th1細胞を用いた実験でも同様の結果が得られた。このことからTLR2はメモリーT細胞上ではあまり機能せず、エフェクターT細胞の活性化特異的な役割を有していることが示唆された。
次にメモリーT細胞とエフェクターT細胞の活性化におけるTLR2シグナルの差異の分子機構を調べたところ、TLR2の下流で重要な働きをするシグナル分子の発現レベルがエフェクターT細胞で上昇していることを見出した。
以上のことから強いIL-2シグナルを受けて分化したT細胞はパーフォリンやグランザイムなどのエフェクター遺伝子を高発現するとともにTLR2のシグナル分子の発現上昇を介して、強力なエフェクター機能を持ったエフェクターT細胞に分化する可能性が示唆された。

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Published: 2013-06-26  

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