2010 Fiscal Year Annual Research Report
患者のリスクコミュニケーション能力向上のための教育プログラムの開発と検証
Project/Area Number |
22790487
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山本 武志 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 講師 (00364167)
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Keywords | リスクコミュニケーション / 医療安全 / 教育プログラム / リスクマネジメント / 精密検査 / がん検診 |
Research Abstract |
本研究では、患者や市民が、疾病や治療のリスクに関する情報を受け取り読み取ること、医療者に対して適切に情報を発信し伝えること、すなわちリスク・コミュニケーションに焦点をあてて、患者や市民の能力やスキルを高める教育プログラムを開発することを目的とした。1年目は、教育プログラムの検討及び試行調査を行なった。まず、先行研究および、主として慢性疾患患者用に作成されている患者教育用プログラムのコミュニケーションに関連する部分を検討し、また、医師・医学生向けの医療コミュニケーション教材等についても精査し、「がん検診要精密検査対象者向けのリスク・コミュニケーション教育プログラム」のたたき台を作成した。次に専門家パネルを組織し、現状におけるリスク(確率)のエビデンスや、それを市民・患者に伝える際の手段・内容について検討を繰り返した。更に、一般市民、がんサバイバーに対して「がん検診要精密検査対象者向けのリスク・コミュニケーション教育プログラム」について、内容の過不足、わかりやすさ、専門用語の利用の可否、等について評価をしてもらい、それらの結果に基づいてプログラムの修正を行った。平成23年度は、1年目に開発・検討された教育プログラムを用い、一部の疾患の患者および市民を対象に実践し評価を行ったうえで、専門家集団によるプログラムの再評価を行い、プログラムを完成させる。
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