2010 Fiscal Year Annual Research Report
シナプス伝達の修飾を指標とした新規アルツハイマー病治療法の開発
Project/Area Number |
22790509
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森口 茂樹 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (70374949)
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Keywords | アルツハイマー病 / NMDA受容体 / DM232 / CaMキナーゼII / OBXマウス / memantine / 認知機能調節 / グリシン結合部位 |
Research Abstract |
本研究では、新規ピロリドン誘導体および新規アダマンタン誘導体によるシナプス伝達の修飾を指標とした新規アルツハイマー病治療法の確立を目指した。これまでの申請者の研究により、ピロリドン誘導体であるnefiracetamがNMDA受容体グリシン結合部位を活性化し、認知機能を亢進することを報告した。この結果は、ピロリドン誘導体によるシナプス伝達の修飾がアルツハイマー病治療に有効である可能性を示唆する。そこで本研究では、新規ピロリドン誘導体およびNMDA受容体の活性化が基礎検討により認められた新規アダマンタン誘導体の中からNMDA受容体グリシン結合部位の活性化およびCaMキナーゼIIの活性化を有するシード化合物を探索し、nefiracetamより有効な新規アルツハイマー病治療薬を、電気生理学的手法、生化学的手法、免疫組織化学的手法および行動解析により検討した。研究の結果、新規ピロリドン誘導体であるDM232においてNMDA受容体グリシン結合部位活性を有することが明らかになった(Moriguchi et al., in preparation)。また、認知機能障害を誘発する嗅球摘出マウスにおいてアダマンタン誘導体であるmemantineの慢性投与により、細胞内カルシウム濃度(CaMキナーゼII)の亢進が認められ、認知機能の改善効果が認められた(Moriguchi et al., in preparation)。本研究の結果より、今後、細胞内CaMキナーゼIIの活性化等を指標として神経変性疾患に対するNMDA受容体グリシン結合部位活性を有する新規ピロリドン誘導体および細胞内カルシウム恒常性の調節能を有する新規アダマンタン誘導体について電気生理学的手法、生化学的手法、免疫組織化学的手法および行動解析法を用いて検討する。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Essential role of meuron-enriched diacylglycerol kinase (DGK), DGKβ in neurite spine formation, contributing to cognitive function.2010
Author(s)
Yasuhito Shirai, Takeshi Kouzuki, Kenichi Kakefuda, Shigeki Moriguchi, Atsushi Oyagi, Kyoji Horie, Shin-ya Morita, Masamitsu Shimazawa, Kohji Fukunaga, Junji Kakeda, Naoaki Saito, Hideaki Hara
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Journal Title
PLoS One
Volume: 5
Pages: e11602
Peer Reviewed
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[Journal Article] A novel cognitive enhancer, spino[imidazo[1,2-a]pyridine-3,2-indan]-2(3H)-one (ZSET1446/ST101), promotes hippocampal neurogenesis and ameliorates depressive behavior in olfactory bulbectomized mice.2010
Author(s)
Norifumu Shioda, Yui Yamamoto, Feng Han, Shigeki Moriguchi, Yoshimasa Yamaguchi, Masataka Hino, Kohji Fukunaga
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Journal Title
J.Pharmacol.Exp.Ther.
Volume: 333
Pages: 43-50
Peer Reviewed
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