2012 Fiscal Year Annual Research Report
一般住民における脳性ナトリウム利尿ペプチド測定の有用性と遺伝的素因の影響の探究
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22790544
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
高嶋 直敬 滋賀医科大学, 医学部, 特任助教 (80435883)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 予防医学 / 循環器・高血圧 |
Research Abstract |
脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)はnatriuretic peptide precursor type B (NPPB)遺伝子によってコードされる。またBNPは左心機能の有用なマーカーであり、患者集団では予後と関連があることが知られている。またBNPは体液利用の調整等を通じて心保護作用があることも報告されている。死亡及び循環器疾患発症の追跡データおよびNPPB遺伝型を含む遺伝子解析データ、ベースラインデータを統合したデータセットを用い、NPPB遺伝型と循環器疾患リスクとの関連を検討した。本調査集団では変異型のホモの出現頻度は一般住民において2%程度であった。ログランク検定において総死亡、循環器疾患発症とNPPB遺伝型(変異型ホモ、変異型ヘテロ、野生型の3群あるいは変異型と野生型の2群にわけた検討)との間に有意な関連は認めなかった。この結果はさらに性、年齢などの交絡要因を調整したCox比例ハザードモデルにおいても同様であった。この縦断研究による結果はECG-LVHによる横断研究による検討結果とを支持するものであった。さらに縦断における検討で血中BNP濃度を調整したモデルにおいても結果は同様であった。 本研究の結果について異なった調査集団において検証を行う必要がある。また本研究ではNPPB遺伝型が総死亡や循環器疾患リスクへのmodifyは認められなかった。しかし心不全リスクに関して予防的であるかについては、本調査集団や心エコー等による左心機能の継時的変化の追跡が可能な集団においてNPPB遺伝型との関連を認めるかについてさらなる検討を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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