2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトとヒトの接触行動を考慮した学級閉鎖等の最適な開始基準と実行期間の検証
Project/Area Number |
22790562
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
竹内 昌平 宮崎大学, 医学部, 助教 (80432988)
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Keywords | 接触行動 / 学級閉鎖 / 感染症 / インフルエンザ / 数理モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、大きく分けて以下の3つになる。1)ヒトとヒトの接触行動に関するデータを収集し分析することと、2)インフルエンザ流行に関し、収集・分析した接触行動データを利用し、個人の行動を加味した、精緻なインディビジュアルベースのシミュレーションモデルを作成すること、3)作成したシミュレーションモデルを用い、インフルエンザが流行している際の「学級閉鎖・学年閉鎖・学校閉鎖」の「開始基準と実行期間」を最適化し、政策への提言を行うことである。 本年度は主にインフルエンザ流行モデルに必要なパラメータの収集を行った。特に基本再生産数(R_0)に関して、具体的に2009年のインフルエンザ(H1N1)2009の流行時のデータを扱い推定する事ができ、シミュレーションに向けた準備が進んだと言える。 ヒトとヒトの接触行動に関するデータ収集に関しては、データの収集の対象となる集団を一般集団から学生へ変更した。この変更は、より収集時のデータの偏りをなくすための変更で、本研究の妥当性を担保するために必要不可欠であると判断した。そのため、本年度は、その変更に伴うデータ収集への協力が可能な学校の検索、交渉を行った。最終的には4校の学校にてデータ収集を行う事が可能となったが、データ収集と分析は次年度に繰り越す事となった。その他、学級閉鎖にかかわるデータの収集と、データの分析後に利用するシミュレーションモデルの作成を進めた。この段階で、すでにヨーロッパの研究などで公表されているデータを用いたシミュレーションを行うことが可能となった。
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Research Products
(1 results)