2015 Fiscal Year Annual Research Report
インフルエンザ流行期の学級閉鎖による隣接する学校・地域への伝播抑制効果の検討
Project/Area Number |
22790564
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
太田 亜里美 新潟県立大学, 人間生活学部, 准教授 (30567269)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インフルエンザ / 学級閉鎖 / H1N1 / 地理情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
インフルエンザ流行中の学級閉鎖により学級閉鎖を行うと、周囲への流行の伝播がどのように変わっているかを季節性インフルエンザ(08/09シーズン)、H1N1流行期(09/10シーズン)との比較、地理情報システムによる地理的流行伝播につき検討を行った。 2009年1-3月を1期(季節性インフルエンザ)、9-12月末を2期(以降新型インフルエンザ)、2010年1-3月を3期、9-12月を4期、2011年1-3月を5期として分析を行った。発生週と欠席数を示したサーベイランスから季節性インフルエンザ流行1期の欠席数のピークが、新型インフルエンザ流行時(2期、3期)のピークより高いことが示された。1期の10%以上の流行報告数は133件、2期89件、3期 18件、4期12件、5期 75件であった.逆に小規模な5%以上の流行数、2%以上の流行数は2期に有意に多い結果であった。学級閉鎖数は1期31件、2期90件、3期21件の実施が報告されている。学級閉鎖開始時の欠席率の平均は、1期では平均12.1±0.7%であったのに対し2期、3期では5.7±0.4%、3期に関しては6.0±0.9%であった(P<0.001)。欠席人数の合計数は1期13456、2期15405、3期8318、4期7313、5期6217であり、2期が最も患者数が報告された。地理情報システムからには早期流行時期は南から北の伝播の可能性が示唆されたが、その後非連続的に全域に拡大し、学校から学校への伝播は確認できなかった。 新型インフルエンザ流行時期の積極的な学級閉鎖は流行のピークを下げた可能性はあるが、小規模の流行の数葉多く最終的に患者数の削減できたかは明らかにできなかった。積極的な学級閉鎖では実施回数も増えることから、季節性インフルエンザ流行時での実施については様々な社会的背景を踏まえ実施が必要と考える。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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