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2010 Fiscal Year Annual Research Report

ノルエフェドリンによる細胞毒性機序の解明

Research Project

Project/Area Number 22790594
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

船越 丈司  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (40444715)

Keywordsオートファジー / ノルエフェドリン / 覚醒剤原料
Research Abstract

エフェドリン類は、漢方薬である「麻黄」に含まれる成分であり、長年にわたって血管収縮剤として一般市販薬の鼻炎薬、風邪薬等、あるいは脱法ドラッグの成分として使用されてきた。しかしながら、エフェドリン類服用患者において、脳出血、肝機能障害、精神障害など多くの副作用に関する症例報告があり、脱法ドラッグなどによって引き起こされるエフェドリン中毒は、非常に致死的であると考えられる。しかしながら、現在もエフェドリンによって誘導される細胞死シグナル伝達経路の詳細は明らかとなっておらず、特に神経系に関しては、動物実験における行動観察から中枢神経系に対する強い毒性を示すことが報告されているが、その細胞毒性の詳細な作用機序も未だ明らかとなっていない。そこで本研究では、ヒトSH-SY5Y細胞を神経細胞様に分化した、ノルエフェドリンを暴露することで神経細胞に対する毒性を検討した。その結果、SH-SY5Y細胞にノルエフェドリンを暴露させると、顕著な細胞死が誘導され、また細胞内に多数の空胞状の形態が観察された。これら空胞の形成はオートファジー阻害剤である
3-Methyladenine処理では阻害されず、リソゾーム酵素の阻害剤であるAmmonium chloride処理により顕著に阻害された。また、リソゾームマーカー蛋白質であるLAMP1が、ノルエフェドリンにより形成される空胞に局在していることが観察された。以上の結果から、ノルエフェドリン暴露によりリソゾーム由来の空胞が多数形成され、神経細胞に毒性を示すことが示唆された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ノルエフェドリンによる神経細胞毒性の検討2010

    • Author(s)
      船越丈司
    • Organizer
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会 合同大会
    • Place of Presentation
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • Year and Date
      2010-12-08
  • [Presentation] 覚醒剤原料ノルエフェドリンによる神経細胞毒性の検討2010

    • Author(s)
      船越丈司
    • Organizer
      第94次日本法医学会学術全国集会
    • Place of Presentation
      タワーホール船堀(東京都)
    • Year and Date
      2010-06-25

URL: 

Published: 2012-07-19  

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