2010 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児突然死症候群における質量顕微鏡による診断マーカーの確立についての検討
Project/Area Number |
22790603
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
佐藤 貴子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (10530420)
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Keywords | 乳幼児突然死症候群 / 質量顕微鏡 / ミエリン塩基性蛋白 |
Research Abstract |
乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome : SIDS)は乳幼児死亡の大きな原因のひとつであるが、その原因はいまだ不明である。睡眠中に発症することが多いことから、睡眠中の循環呼吸調節にかかわる中枢の発達遅延があるのではないかと指摘されている。質量顕微鏡によるミエリン塩基性蛋白(myelin basic protein : MBP)等の髄鞘構成蛋白の組織片直接解析法を確立し、発現量を測定することによって、SIDSの診断マーカーとしての可能性の可否について検討することが本研究の目的である。まず、組織固定の方法等の最適条件について検討が必要であった。パラフィン包埋切片は保存が簡便であり症例が蓄積されているため、もっとも理想的であると考えられたが、質量顕微鏡でのMBP測定は困難であった。ホルマリンの影響によると考えられた。したがって、凍結切片などの他の固定法を用いた試料について検討を行っていく予定である。
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