2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790609
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森下 城 東北大学, 大学院・医学系研究科, 研究支援者 (00375031)
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Keywords | ストレス / 過敏性腸症候群 / 脳腸相関 / 消化管運動機能 / 脳機能画像 |
Research Abstract |
過敏性腸症候群の患者および健常者に対して、より臨床の現場に準じた新たなストレス負荷試験を作成し、その時の脳機能を、functional MRIにて評価するとともに、大腸運動機能評価(大腸バロスタット検査)も同期的に行うことで、脳腸相関(Brain-Gut interaction)をより科学的に明らかな病態として解明することを目的として研究を実行した。本年度はストレス負荷プログラム及び付随システムの構築と、健常者および患者について、検査を施行した。ストレス負荷課題ストレス負荷課題として、過敏性腸症候群特異的陰性情動刺激を考案し、独自にコンピュータ・プログラミングにて負荷刺激の作成に取り組み、fMRIのタスクとして特殊なPresentationソフトを使用し、その作成に成功。現在、fMRI装置と、バロスタット装置の同期を確立するべく、バロスタット装置の改造を行っている。改造については、極めて敏感なセーフティシステムが逆に障害となっており、この回路の改善と、より急速な負荷とバッグ内圧の精密な調整目的のため、空気注入のためのブースト装置の開発も進んでいる。バロスタットカテーテルの延長化については、8メートルの延長化が、ほぼ成功し、現在、リークの問題を解決するべく、カテーテルコネクタの改良に取り組んでいるところである。上部消化管についての、同実験システムの構築について、ロンドン大学(英国)、ルーベン大学(ベルギー)のグループも取り組んでおり、両グループと緊密な連絡を取り、技術的問題の解決を目指している。メーカーも改造について、協力しており、その実現化は、近いと考えている。
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