2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790718
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
杉本 浩一 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30404867)
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Keywords | シグナル伝達 / 動脈硬化 / 血管炎症 / HMGB-1 / マトリックスメタロプロテアーゼ |
Research Abstract |
これまでに我々は以下のことを明らかにした。 1.HMGB-1は血管内皮細胞において、RhoA・Rac1、NF-κBの活性化し、そのシグナルはRAGEを介する。 2.HMGB-1の刺激により血管内皮細胞のMT1-MMPは活性化する。 3.siRNAにより、MT1-MMPの発現を抑制した細胞ではHAGB-1によるRhoA・Rac1およびNF-κBの活性化が抑制され、HMGB-1はRAGE/MT1-MMPを介してRhoAとRac1およびNF-κBの活性化を誘導する。 4.HMGB-1刺激によりTFの発現は亢進するが、この効果はMT1-MMPのsiRNAにより抑制される。また、HMGB-1によるRhoA依存性eNOS蛋白は低下すると思われたが、実際にはeNOS蛋白の低下は認められなかった。 5.蛍光二重免疫染色により、血管内皮細胞膜上のRAGEとMT1-MMPの局在はほぼ一致する。 さらに、HMGB-1によるeNOS制御についてはこれまでに全く報告がなく、これらを解明することは非常に有意義であると思われ、平成23年度は、この機序を解明するためにHMGB-1刺激におけるeNOSプロモーター活性やeNOSmRNAレベルを調べた。また、その効果に対するMT1-MMPおよびRAGE抑制影響を調べ以下の結果が得られた。 (1)HMGB-1はeNOSのプロモーターを活性化することが明らかとなった。 (2)HMGB-1によるeNOSの転写活性亢進によりeNOSmRNAは上昇がみられた。 (3)MT1-MMP発現抑制内皮細胞において、eNOSプロモーター活性は変化を認めない。 (4)HMGB-1によるeNOS発現亢進はMT1-MMP発現抑制内皮細胞においてさらに上昇した。 しかしRAGE発現抑制内皮細胞ではHMGB-1によるeNOS発現亢進は認めなかった。
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