2010 Fiscal Year Annual Research Report
分子イメージングを利用した冠動脈硬化性病変の非侵襲的診断法の開発
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22790741
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
高濱 博幸 独立行政法人国立循環器病研究センター, 心臓血管内科, 医師 (10570301)
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Keywords | 循環器・高血圧 / 分子イメージング |
Research Abstract |
帝京大学薬学部との共同研究によってバブルリポソームの作成に成功した。 まずビーグル成犬に全身麻酔下にバブルリポソームの投与実験を行った。コントロールにおいて再現性よく心エコーによる描出が可能であった。次にイヌ虚血/再灌流モデルを作成、再灌流時に血管内皮に物理的障害や局所炎症が生じることが知られている。このような受動的な機序によるバブルリポソームの集積が起こり得るか、またもし起こるとすれば心エコーによる描出可能かについて検証を行った。しかしながらこのような受動的な起点では心筋梗塞部位におけるバブルリポソームの集積は認められなかった。そのため将来のヒトへの応用も考慮し検討を重ね抗体修飾に比較しペプチドによる修飾が安全性の面から有利に働くと考察した。そのため帝京大学薬学部と共同研究を行いリポソーム表面にRGDペプチド(Arg-Gly-Asp)修飾を行った表面修飾型バブルリポソームの実験を施行することとなった。このRGDペプチドは血栓上の細胞接着因子(インテグリンα_vβ_3)に特異的に結合する機能を有している。またインテグリンも虚血/再灌流後内皮の早期に血管内皮細胞に出現することがしられている。また動物実験モデルにおいてはビーグル成犬に全身麻酔下において左心房内に血栓を作成することに作成した。 現在、RGDペプチド修飾バブルリポソームを入手し、今後、動物実験(イヌ虚血・再灌流モデル、血栓モデル)において実際に心エコーを用いた検討を行う予定である。
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