2010 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息・間質性肺炎モデルマウスにおける亜鉛キレート剤の効果の検討
Project/Area Number |
22790758
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岩本 博志 広島大学, 病院, 病院助教 (60457398)
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Keywords | 亜鉛 / 気管支喘息 / 間質性肺炎 |
Research Abstract |
喘息モデルマウスについては、近年主流になりつつあるダニ抗原モデル喘息モデルの 予備実験を施行した。ダニ抗原モデルマウスは6から8週齢のマウスにday1,2,3,7,8,9,14,15,16において15μgのダニ抗原を点鼻により投与おこない、day17にsacrificeして解析を行った。気管支肺胞洗浄では14から29%の好酸球比率を認めており、病理組織学的には気道への好酸球浸潤、杯細胞過形成、気道リモデリングの所見認め、喘息モデルとして検討可能と考えられた。特に気道のリモデリング形成については卵白アルブミンモデルマウスと比較して顕著であり、リモデリングに対する治療効果の検討には本モデルの使用が有効と考えられた。このダニ抗原喘息モデルにおける亜鉛キレートによる効果の実験を開始する予定である。 間質性肺炎モデルについては、8週齢のマウスにday0にブレオマイシン1.5mg/kgをを経気道的に投与し、day14に解析をおこなった。気管支肺胞洗浄液で好中球増多を認め、肺組織の検討では病理組織学的に肺胞領域への炎症細胞浸潤所見を認めた。肺線維化の指標であるハイドロキシプロリンの定量においてはブレオマイシン投与マウスではコントロールと比較して有意な増加を認め、線維化を来たしているものと考えられた。以上の結果よりこのモデルでの治療薬の効果の検討が可能と考えられた。この間質性肺炎モデルについても亜鉛キレートによる効果を開始する予定である。
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