2011 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性炎症に及ぼす高血糖およびRAGEの作用解析と治療応用への試み
Project/Area Number |
22790769
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
鈴川 真穂 帝京大学, 医学部, 助手 (20453699)
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Keywords | アレルギー / 生活習慣病 / 糖尿病 / 気管支喘息 / RAGE / メタボリック症候群 |
Research Abstract |
近年、アレルギー疾患が増加している一方、食生活の変化がもたらしたメタボリック症候群、糖尿病を含む生活習慣病の増加が問題となっている。アレルギー疾患においても肥満は喘息の増悪因子であり、治療のためのステロイド薬の全身投与により二次的に糖尿病を含めた生活習慣病が発症し、治療が難しくなる場合もある。以上の背景のもと本研究では、アレルギー疾患と高血糖、メタボリック症候群の関連を解明することを目的とした。 高血糖下では血中に糖化タンパクの形成が促進し、全身性の炎症につながることが知られている。既に平成23年度の研究で、糖化タンパクの1種であるAGE-BSAのレセプター、RAGEが、マウス肺で発現していることを確認し、免疫染色によりRAGEは気道上皮細胞に局在して発現していること、培養ヒト気道上皮細胞をAGE-BSAで刺激するとRAGE発現が増強することを確認している。引き続き、炎症細胞のRAGE発現をより詳細に解析し、RAGE刺激による細胞動態の変化を解析する方針とした。 アレルギー性炎症に関わる炎症細胞の一つである好塩基球をヒト末梢血から分離精製し、RAGEの発現を解析したところ、好塩基球細胞表面にほとんど認められなかったRAGEの発現がIL-3刺激により増強することを確認した。AGE-BSAによる刺激により、好塩基球のアポトーシスが誘導され、IL-6およびIL-8の産生が増強された。以上、高血糖下で増加する糖化タンパクが、好塩基球の機能を修飾することが示された。 また、RAGEのリガンドであるS100/A12のin vivoにおける投与により、マウスの気道炎症が誘導された。アレルギーモデルマウスにおいて、S100/A12の投与により気管支肺胞洗浄液中の炎症性サイトカインの上昇を認めた。 以上の結果から、高血糖がアレルギー性炎症にRAGEを介して影響する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Epithelial cell-derived IL-25, but not Th17 cell-derived IL-17 or IL-17F, is crucial for murine asthma2012
Author(s)
Suzukawa M, Morita H, Nambu A, Arae K,Shimura E, Shibui A, Yamaguchi S, Suzukawa K, Nakanishi W, Oboki K, Kajiwara N, Ohno T, Ishii A, Korner H, Cua DJ, Suto H,Yoshimoto T, Iwakura Y, Yamasoba T, Ohta K, Sudo K, Saito H, Okumura K, Broide D,Matsumoto K, Nakae S
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Journal Title
J Immunol
Volume: 189(7)
Pages: 3641-52
Peer Reviewed
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