2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790772
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
朴 雅美 近畿大学, 医学部, 講師 (70469245)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 肺線維化 / 筋線維芽細胞 |
Research Abstract |
本年度は線維化におけるエピジェネティックな変化をヒストン修飾を中心に調べた。 前年度までの研究でDNAメチル化酵素であるDNMTの増加が線維化肺において認められたものの、そのレベルはわずかであった。ヒストン修飾は遺伝子発現に大きく関わっており、特にそのメチル化が重要であることが知られている。そこで、正常肺及びブレオマイシンによるマウス線維化肺それぞれから回収したライセートを用いてELISAにてメチル化ヒストンを測定した。しかしながら、バラツキが多く両群に差は認められなかった。肺組織には多種類の細胞が含まれていることに加え、線維化肺ではコラーゲンなどの線維タンパク質が多く存在するためにバラツキが大きくなったと考えた。そこで、肺線維芽細胞株MRC-5をTGF-βで刺激することによって活性な筋線維芽細胞へと形態変化したものと筋線維芽細胞への形態変化を阻害させるフォルスコリンを作用させたもの各々からタンパク質を回収し、メチル化ヒストンを測定した。その結果、いずれの場合でもメチル化のレベルが低く、差が認められなかった。 次に、活性な筋線維芽細胞で発現レベルの高いタンパク質を調べたところ、あるタンパク質(以下Xタンパク質とする)の顕著な増加が認められた。そこで、このXタンパク質がMRC-5細胞においてどういった働きをしているのかを詳細に調べた。siRNAを用いた実験の結果、Xタンパク質のノックダウンでは細胞の移動能が完全に消失することや、細胞のサイクルが止まることなどが分かった。これらの変化は肺癌上皮細胞株A549では認められなかったことから筋線維芽細胞において重要であることが分かった。Xタンパク質はマウスへのブレオマイシン投与による線維化肺においても有意に増加することが分かった。この増加は特にαSMA陽性-筋線維芽細胞で強いことが蛍光二重染色により明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)