2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790773
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Research Institution | Clinical Research Center for Allergy and Rheumatology, National Hospital Organization, Sagamihara National Hospital |
Principal Investigator |
安部 暁美 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 先端技術開発研究部, 研究員 (20570667)
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Keywords | 閉塞性肺疾患 / アレルギー喘息 / 遅発性喘息反応 |
Research Abstract |
喘息反応には、即時型喘息反応(IAR)と遅発型喘息反応(LAR)があることが知られている。IARの発症機序についてはよく理解されているが、LARについては様々な説があり不明な点も多い。本研究では、LARの発症機序の解明と新規治療ターゲットの同定を目指し、LARを惹起するOVA特異的T細胞クローンと、液性免疫の影響を排除したマウス喘息モデル系を用いて、LARを惹起するOVA特異的T細胞の特性解析、さらにLARの起因となる抗原特異的T細胞由来の因子の同定を行うことを目的とした。 まず、OVA特異的T細胞クローン移入喘息モデルマウスを用いてT細胞クローンの特性解析を行った。LARを惹起するT細胞クローン、LARを惹起しないT細胞クローンを未処理BALB/cマウスに移入し、抗原となるOVAを経鼻チャレンジし、T細胞を起因とする喘息モデルマウスを作成した。抗原チャレンジ後に気道抵抗の測定を行い、抗原チャレンジ48時間後にマウスを犠殺し気管支肺胞洗浄液(BALF)を回収し、BALF中の単球・好中球・好酸球・好塩基球・リンパ球数を計測し、各種サイトカイン濃度をELISA法により測定した。現在、収集したデータの解析作業を進めるとともに、さらに多くのT細胞クローンの特性データの収集を行っている。また、LARの起因となるT細胞由来の因子の候補のリストアップと同定を目指し、LARを惹起するT細胞クローン、LARを惹起しないT細胞クローンを固相化抗CD3抗体と抗CD28抗体で活性化させ、活性化処理4時間後に細胞を回収、総RNAを抽出し、DNAマイクロアレイを用いて各T細胞クローンの遺伝子発現解析を行った。現在、解析作業を進めている。
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