2011 Fiscal Year Annual Research Report
再生医学による急性腎障害での尿細管再生への新規治療法の開発
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22790793
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
緒方 巧二 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (30527586)
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Keywords | 再生医療 / 尿中バイオマーカー / 尿細管細胞 |
Research Abstract |
本年度(平成23年度)は、マウスWnt4遺伝子の上流域16kbを単離し、GFP遺伝子に結合させ、マウスES細胞に遺伝子導入をし、トランスジェニックマウスの作成を行っている。これについては、当教室ですでにクロライドチャネル(CLC-KB)のプロモーターにEGFPを結合したトランスジェニックマウスを作成しつつある。急性腎不全の回復期に、尿細管が再生、増殖するが、その時の微小環境あるいはNicheの解明をするために、尿細管の再生、増殖に必要とされているHGF,EGF,LIFなどの発現をconfocal microscopyを用いた組織学的検討を行ない、同時にRT-PCR, Western blotを用いた遺伝子とタンパク発現の両面から検討した。今年度はSix2-GDNF系が尿細管の再生、極性に維持に重要な働きをする事を明らかにし、アメリカ腎臓学会で報告した。また申請者は、AQP2遺伝子のプロモーターにhygromycin耐性遺伝子とGFP遺伝子をつないだコンストラクトを作製する。AQP2遺伝子のプロモーターについては申請者の教室の寺田はすでに単離、解析をしている。マウスES細胞への遺伝子導入についてはエレクトロポレーション法を用い、EB(embyioid body)に分化させたあとhygromycinでセレクションし作成しつつある。その後ES細胞を用いて遺伝子改変動物を作成し研究を進行させる予定である。 上記内容を学会発表し、下記の論文で発表をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の成果はほぼ順調に進展しており、下記のように国際学会誌、あるいは国内学会誌で発表し、腎疾患の新規の治療法の可能性、成果を社会に発信している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後急性腎障害の患者尿での早期バイオマーカーの検索と尿沈渣内の尿細管細胞を単離後、single cellからのReal-time PCR法により脱分化マーカーとしてのWnt4,Notchの遺伝子発現を定量的に検出する方法を開発し尿細管の障害のマーカーとともに再生のマーカーを検索していく。
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