2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト生体試料のアミロイドβ蛋白オリゴマー形成への影響の解析
Project/Area Number |
22790815
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小野 賢二郎 金沢大学, 附属病院, 助教 (70377381)
|
Keywords | 脳神経疾患 / 認知症 / アミロイドβ蛋白 / オリゴマー |
Research Abstract |
[目的]アルツハイマー病(AD)ではアミロイドβ蛋白(Aβ)の単量体が数個から数十個凝集したオリゴマーの神経毒性が特に注目されている。オリゴマー状態は不安定であるため、その検討が難しい。photo-induccd cross-linking of unmodilied proteins (PICUP)法は光触媒を用いて、蛋白を共有結合させることでオリゴマー化させる方法である。我々はPICUP法を用いてADの中枢神経系にAβのオリゴマー化を促進する喋境がある可能性について、患者の脳脊髄液を用いて検討した。 [方法]PICUP法を用いて、脳脊髄液のAβ_<1-40>およびAβ_<1-42>のオリゴマー化に対する影響を検討した。電気泳動および銀染色後にデンシトメトリーを行い、33例のAD患者と対照として年齢を適合させた33例の非認知症性疾患患者の脳脊髄液のAβのオリゴマー化に対する抑制効果を比較した。 [結果および考察]ヒト脳脊髄液は両者ともAβ_<1-40>およびAβ_<1-42>のオリゴマー化を抑制した。更に、脳脊髄液のAβオリゴマー化の抑制効果はAβ_<1-40>およびAβ_<1-42>の両者において、AD患者の脳脊髄液が対照群よりも有意に弱かった。AD患者はAβのオリゴマー化を促進する脳脊髄液環境を打しているものと推察され、今後、脳脊髄液中の抑制物質の同定が必要である。 [結論]AD患者はAβのオリゴマー化を促進する脳脊髄液環境を有しているものと推察された。
|
-
-
[Journal Article] A comparison of the diagnostic sensitivity of MRI, CBF-SPECT, FDG-PET, and cerebrospinal fluid biomarkers for detecting Alzheimer's disease in a memory clinic2010
Author(s)
Morinaga. A, Ono. K, Ikeda. T, Ikeda. Y, Shima. K, Shinohara. M, Samuraki. M, Yanase. D, Yoshita. M, Mastunari. I, Yamada. M
-
Journal Title
Dement Geriatr Cogn Disord
Volume: 30
Pages: 285-292
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-