2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト生体試料のアミロイドβ蛋白オリゴマー形成への影響の解析
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22790815
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小野 賢二郎 金沢大学, 大学病院, 講師 (70377381)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脳神経疾患 / 認知症 / アミロイドβ蛋白 / オリゴマー |
Research Abstract |
[目的]アルツハイマー病(AD)ではアミロイドβ蛋白(Aβ)の単量体が数個から数十個凝集したオリゴマーの神経毒性が重要である。我々はPhoto-induced cross-linking of unmodified proteins(PICUP)法を用い、ヒト脳脊髄液(CSF)がAβのオリゴマー化を抑制するが、AD患者でその抑制力が弱いことを報告し、また昨年Aβ線維化を抑制すると報告されている蛋白や金属にオリゴマー化抑制作用が無いことを確認した。CSFには既報告にない抑制因子が存在し、その特定が疾患進展の予測・治療薬開発に必要である。 [方法]CSFをProtease Kにて処理し、PICUP法におけるAβのオリゴマー化を抑制力の変化を評価した。CSFをフェノールクロロフォルム法で抽出し、それぞれの脂溶性・水溶性分画における抑制力を検討した。CSFを複数の遠心カラムで処理し、抑制物質の存在する分子量分画を評価した。サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)をもちいて、分画毎に抑制力を評価した。さらに逆相クロマトグラフィー(RPC)を用いて更に精製を行った。 [結果]Protease Kにて処理することによってオリゴマー化の抑制力が低下していた。またフェニールクロロフォルム法にて水溶性分画が抑制力を持つことを確認した。 遠心カラムを用いた実験では、3kDa以下の分画で抑制力をみとめた。さらにSECでの分画の1つに抑制力があることを確認した。RPCではflow through分画に抑制力を確認した。 [結論]Protease Kおよびフェニールクロロフォルム法より抑制物質が水溶性でタンパク質であることが明らかとなった。またこの物質は3kDa以下であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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