2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規家族性パーキンソン病の原因遺伝子探索と機能解析
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22790829
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
舩山 学 順天堂大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70468578)
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Keywords | パーキンソン病 / 遺伝子 / 変異 / ゲノムワイド / 連鎖解析 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
同一地域出身の2家系の常染色体劣性遺伝性で高齢発症のパーキンソン病家系の解析から、これまで候補原因遺伝子を9種まで絞り込んだ。今年度はこの9種の遺伝子が本疾患の原因となるかを検討した。その結果、9種の遺伝子のうち7種に関しては対象の2家系の患者から変異が同定されず、本疾患の原因ではないことが明らかになった。残りの2種については対象2家系のうち1家系の患者特異的に変異が見つかっている遺伝子であり、現在までに136例の常染色体劣性遺伝性パーキンソン病の疑いの強い日本人患者について変異解析を施行した。その結果2症例から特異的な変異を同定したが、single heterozygous変異のためこの変異が原因となるか否かは結論が出ていない。この2種の遺伝子については来年度も引き続き変異解析を行っていく予定である。 ゲノムワイド連鎖解析を再検証するため、これまでの研究結果から得られた家系メンバー全員のゲノムワイドSNPアレイの遺伝子型タイピングデータをSNP HiTLinkプログラムをもちいて連鎖解析用データに変換し、MERLINプログラムをもちいて多点連鎖解析を行った(大阪大学との共同研究)。その結果、これまで検討した遺伝子領域と異なる領域に連鎖が見つかった。MERLINでのパラメトリックロッドスコアは最大で2.45だった。この領域についてマイクロサテライトとSNPsをもちいたハプロタイプ解析を行った結果、患者のみがhomozygousであることが明らかとなり連鎖解析の結果が確認された。現在この領域に存在している遺伝子について変異解析中である。
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