2011 Fiscal Year Annual Research Report
代謝異常時の膵島内分泌細胞修飾におけるインクレチンGIPの役割の解明
Project/Area Number |
22790857
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱崎 暁洋 京都大学, 医学研究科, 助教 (40456900)
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Keywords | 膵内分泌細胞 / インクレチン / GIP / グルカゴン / 代謝異常 |
Research Abstract |
本研究では、糖尿病状態や肥満といった代謝異常時における膵α細胞の機能調整に果たすインクレチンの役割の解明を目的とした。膵α細胞に対する、隣接するβ細胞からのインスリンを介さない、インクレチンの直接作用を解析可能なものとする手法として、遺伝子改変マウスの作成も本研究の達成目標の一つであった。今回、Cre-Loxp手法による組織特異的GIP受容体欠損マウスを作成した。さらに作成した組織特異的GIP受容体欠損マウスと、rat insulinプロモーター下Creトランスジェニックマウス(rip-Cre)を交配させてることにより、膵β細胞(beta)特異的GIP受容体欠損マウス(GIPR(beta-/-))を作成した。作成した膵β細胞(beta)特異的GIP受容体欠損マウス(GIPR(beta-/-))から単離した膵島に発現するmRNAを抽出し、PCRにより解析したところ、rat insulinプロモーター下Creトランスジェニックマウス(rip-Cre)と交配させた組織特異的GIP受容体欠損マウスでのみ、改変遺伝子設計時のGIP受容体遺伝子のexon2からexon7の欠失をみとめ、同マウスと交配させていない組織特異的GIP受容体欠損マウスは同部位のexonがmRNAに残存していることを確認した。さらに、膵β細胞(beta)特異的GIP受容体欠損マウス(GIPR(beta-/-))由来の膵島以外の組織(脳組織、脂肪組織、腸管組織)から抽出したmRNAにおいては、GIP受容体遺伝子のexonの欠失は認められなかった。以上より本研究の目的通りの遺伝子改変マウスを得たことを確認した。同マウスにおいて各種代謝負荷下を含めた状態でのグルカゴン分泌や関連遺伝子発現等の解析を行うことにより、グルカゴン分泌に対するインクレチンGIPの直接の役割が明らかとなる。これまで臓器、個体単位で評価し得なかったGIPのα細胞に対する直接の役割を解析する手段を得た意義は非常に大きい。
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[Journal Article] Plasma gastric inhibitory polypeptide amd glucagon-like peptide-1 levels after glucose loading are associated with different factors in Jananese subjects2011
Author(s)
Harada, N., Hamaski, A., Yamane, S., Muraoka, A., Joo., E., Fujita, K., Inagaki, N.
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Journal Title
Journal of Diabetes Investigation
Volume: 2
Pages: 186-192
DOI
Peer Reviewed
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