2010 Fiscal Year Annual Research Report
エリスロポエチン遺伝子および赤血球造血における低酸素応答機構の研究
Project/Area Number |
22790895
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小原 直 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (70422178)
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Keywords | Notchシグナル / エリスロポエチン / 造血不全 / ストローマ細胞 / Nestin / 赤血球造血 |
Research Abstract |
研究代表者はエリスロポエチン遺伝子の制御下でGFPを発現する導入遺伝子を保持するトランスジェニックマウスを作製し、腎臓におけるエリスロポエチン(Epo)産生細胞を同定し、さらにEpo遺伝子のプロモーター領域に存在するGATA配列は、個体において恒常的にEpo遺伝子の異所性発現を抑制していることを明らかにした(Blood, 111 ; 5223, 2008)。今回の申請では、Epo遺伝子などの低酸素応答遺伝子に重要なHIF転写因子とNotchシグナルの関連・相互作用などをEpo遺伝子発現調節機構と赤血球造血において明らかにするのが目的である。 現在はNotchシグナルの顆粒遺伝子であるRBP-Jノックアウトマウスなどの遺伝子改変マウスの造血に関与する様々な遺伝子発現解析およびCre遺伝子マウスとの掛け合わせを行っている。また、Epo産生細胞株で現在まで低酸素応答の研究に広く用いられているHep3B細胞をもちいてNotchシグナルとEpo遺伝子・HIF転写因子・Notch関連遺伝子などの発現解析を行っている。これらの実験・解析は今後定常状態と低酸素状態で比較して行う予定である。また、最近骨髄ストローマ細胞に神経幹細胞マーカーであるNestinが発現し、造血に重要な役割を担っている可能性が報告されている。申請者はヒト骨髄検体の免疫染色を行い、ヒトにおいてもNestin発現細胞が存在することを明らかにした。これらの実験によって赤血球造血における低酸素応答遺伝子・Notchシグナルの役割、発現制御機構の解明が期待できると考えられる。
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[Presentation] Retrospective analysis of BCL2+DLBCL in the rituximab era : multi-center analysis2010
Author(s)
Hidekazu Nishikii, Naoya Nakamura, Yuzuru Kondou, Minoru Kojima, Jun Takizawa, Yuichi Hasegawa, Yasushi Okoshi, Kazumi Suzukawa, Yasuhisa Yokoyama, Naoshi Obara, Mamko Sakata-Yanagimoto, Masayuki Noguchi, Sadao Aoki, Kiyoshi Andou, Shigeru Chiba
Organizer
日本血液学会総会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
2010-09-24
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