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2010 Fiscal Year Annual Research Report

難治性白血病遺伝子Evi1による白血病モデルマウスの作製および新規治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 22790899
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

大河内 直子  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00568412)

KeywordsEvi1 / C/EBPbeta / leukemia / model mouse
Research Abstract

Evi1と協調する遺伝子の探索は、Evi1高発現白血病の病態解明の鍵となると考えられる。我々は、レトロウイルスを用いたマウス骨髄移植の実験系を用いて、Evi1とc/EBPβが協調作用して白血病を誘発していることを新規に発見した。Evi1をレトロウイルスで高発現させた骨髄細胞の移植マウスを長期間観察したところ、6-11か月という長い潜伏期を経て、全例が白血病を発症することを確認した。レトロウイルス挿入部位を調べたところ、大変興味深いことに、8匹中6匹でC/EBPβの近傍に挿入されていることを発見した。これらの白血病細胞において、C/EBPβはmRNAレベルでも蛋白レベルでも発現上昇していることを確認した。C/EBPβには、LAP*、LAP、LIPという異なる翻訳開始点を持つvariantが存在するが、そのいずれもが発現上昇していた。
コロニーアッセイおよび移植実験を用いて各variantの作用を調べたところ、LIPは単独で骨髄細胞をtransformする活性があることが、コロニーアッセイおよび移植モデルで明らかとなった。一方、LAPおよびLAP*の単独発現では、移植後の生着が得られず、コロニー形成能も失われることが判明した。
Evi1とC/EBPβの関係を調べるために、レトロウイルスを用いて、各variantとEvi1を同時に骨髄細胞に導入し、マウスに移植した。LIPとEvi1の同時強制発現では、Evi1単独群よりも早期に白血病を発症することが判明した。一方、LAPとEvi1の同時強制発現では、Evi1白血病の発症が遅れた。LAP*とEvi1の同時強制発現の結果については現在解析中である。
本研究により、サイトカイン遺伝子(IL-6、TNF, IL-8, G-CSFなど)の調節を主に行う転写因子であるc/EBPβとEvi1との新たな関係が我々のマウスモデルによって明らかとなった。

  • Research Products

    (4 results)

All 2010

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Evi1の活性化と白血病-病態と予後に関する最近の知見2010

    • Author(s)
      大河内直子
    • Journal Title

      血液・腫瘍科

      Volume: 61 Pages: 746-746

  • [Presentation] Evi1関連白血病モデルマウスの作成と解析2010

    • Author(s)
      大河内直子
    • Organizer
      第72回日本血液学会学術集会
    • Place of Presentation
      横浜
    • Year and Date
      2010-09-24
  • [Presentation] Evi1関連白血病モデルマウスの作成と解析2010

    • Author(s)
      大河内直子
    • Organizer
      第69回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      大阪
    • Year and Date
      2010-09-23
  • [Book] アフェレシス療法ポケットマニュアル2010

    • Author(s)
      大河内直子
    • Total Pages
      262-267
    • Publisher
      医歯薬出版株式会社

URL: 

Published: 2012-07-19  

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