• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2010 Fiscal Year Annual Research Report

成人T細胞白血病細胞における恒常的NF―κB活性化機構の解明と治療標的分子の同定

Research Project

Project/Area Number 22790905
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

斉藤 愛記  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00516312)

Keywords成人T細胞白血病 / 悪性腫瘍細胞 / 治療標的分の探索 / 恒常的NF-κB活性化 / A20
Research Abstract

成人T細胞白血病(ATL)は予後不良の悪性血液疾患であるが、本研究はATL細胞の悪性形質発現の分子機構を解明し、有効かつ安全な治療標的分子を見出すことを目的としている。細胞内の様々な遺伝子の発現を担う転写因子Nuclear factor-κB (NF-κB)はATL細胞において恒常的に活性化しており、ATL細胞の生存を支える一因となることが知られるが、その分子機構については不明な点が多いためにATL細胞特異的にNF-κBを抑制する方法についての知見は明確に得られていなかった。様々なB細胞系リンパ腫細胞においてNF-κBシグナル経路の抑制因子A20の変異や欠失が報告された一方で、研究代表者はATL細胞株においてA20タンパク質の発現を認めた。以前我々はATL細胞におけるNR-κB活性化の背景に、A20の関与が報告されていないもう一方のNF-κB経路の分子であるNF-κB inducing kinase (NIK)の過剰発現があることを報告しているが、今年度研究代表者はA20の発現はNIKによるNF-κB依存性転写活性を増強することを明らかにした。一方でA20はATLの原因ウイルスHTLV-IのTaxによるNF-κB活性化に影響を与えなかったことから、Tax非依存的なNF-κBの活性化を示すATL細胞株に特有なA20の役割の存在が示唆された。さらに、A20はNIKの発現を上昇させること、そしてNIKタンパク質の分解に関わるTRAF2、TRAF3の発現を低下させることを見出した。A20の発現抑制はATL細胞におけるNF-κB依存性転写活性を低下させたことから、A20はATLの治療標的分子となる可能性が推測される。研究代表者はATL細胞におけるA20の新たな役割を見出したが、現在ATL細胞におけるA20のNF-κB活性化、悪性形質発現に対する役割についてその解析を進めている。

  • Research Products

    (4 results)

All 2011 2010

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] ユビキチン化修飾酵素A20はNF-κB inducing kinaseによるNF-κB活性化を増強する2011

    • Author(s)
      斉藤愛記
    • Organizer
      第一回公開シンポジウム「修飾シグナル病」学術領域の創出
    • Place of Presentation
      東京大学医科学研究所講堂
    • Year and Date
      2011-01-29
  • [Presentation] A20はNIKによるNF-κB活性化を増強する2010

    • Author(s)
      斉藤愛記
    • Organizer
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会・合同大会
    • Year and Date
      2010-12-08
  • [Presentation] A20は成人T細胞白血病細胞におけるNF-κB依存性転写活性を増強する2010

    • Author(s)
      萩原剛志
    • Organizer
      第69回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      大阪国際会議場
    • Year and Date
      2010-09-22
  • [Presentation] A20の発現は成人T細胞白血病細胞におけるNF-κB依存性転写活性を促進する2010

    • Author(s)
      萩原剛志
    • Organizer
      第3回HTLU-1研究会/合同班会議
    • Place of Presentation
      東京大学医科学研究所講堂
    • Year and Date
      2010-08-29

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi