2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790956
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石井 誠 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30317333)
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Keywords | 敗血症 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
敗血症は、感染症を原因とする全身性炎症反応症候群でしばしば致命的となる重篤な疾患である。近年敗血症後においては、宿主の免疫細胞(樹状細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞など)の遺伝子発現がエピジェネティックな発現制御を受けることが報告されている。 一方、M2マクロファージと呼ばれる表現型を有するマクロファージが、敗血症において重要な役割を果たしていると報告されている。 そこで本研究は敗血症におけるエピジェネティック制御機構に関し、主にマクロファージに注目して検討する事を目的とした。 敗血症後の腹腔内マクロファージを腹腔内洗浄により採取し、M2マクロファージの特異的マーカー(M2マーカー)であるFIZZ1,Arg1,Ym1をreal time PCR法にて検討した。敗血症マウスの腹腔内マクロファージのM2マーカーはコントロールマウスに比べて上昇傾向であったが、有意差は現時点では見られていない。今後、再検および他のマクロファージ(脾臓)による検討も行う予定である。同時に、各M2マーカーのプロモーター領域におけるヒストン修飾(H3K4me3、H3K27me3、Acetyl H3)も予定している。 またH23年度に予定していたヒストンH3K4メチル化酵素であるMLLのキメラマウスを用いた研究も開始している。WTとMLLキメラマウスの骨髄由来マクロファージを用いてM1/M2マーカーを検討や、敗血症マウスでの検討を予定している。
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Research Products
(4 results)