2010 Fiscal Year Annual Research Report
血中難溶性ユビキチン化タンパク質の測定によるポンペ病骨格筋病変評価法の開発
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22791005
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
嶋田 洋太 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20560824)
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Keywords | ポンペ病 / オートファジー / 先天代謝異常症 / ユビキチン化タンパク質 |
Research Abstract |
本年度は、上記テーマを遂行するための基礎的検討を中心に以下のことを行った。1:生後1,2,4,6ヶ月齢のポンペ病モデルマウスの大腿四頭筋におけるオートファゴソームの蓄積経過について解析し、蓄積度合をスコア化した。2:ポンペ病モデルマウスの大腿四頭筋内におけるオートファゴソームの蓄積と抗ユビキチン抗体陽性凝集体(凝集体)の局在解析を行った。3:ポンペ病モデルマウスの大腿四頭筋、血漿、白血球内における難溶性ユビキチン化タンパク質の性状ならびに蓄積状態について解析した。まず、ポンペ病モデルマウスの大腿四頭筋内におけるオートファゴソームの蓄積については、免疫組織化学的には生後2ヶ月齢から認められ、経時的に増加していくことが判明した。また、凝集体についてもほぼ同様の経過を辿ることを見出し、大腿四頭筋内でオートファゴソームと共局在していることを確認した。これらの結果より、ポンペ病モデルマウスにおいて蓄積するユビキチン化タンパク質がオートファゴソームの異常を反映するマーカーとなり得る可能性が示唆された。また、同マウスの各部位における難溶性ユビキチン化タンパク質の性状解析をしたところ、大腿四頭筋では様々な分子種の増加が認められた一方で、血漿では58kDaに検出される特定の分子が顕著に増加していることを見出した。白血球でもユビキチン化タンパク質の増加はわずかに認められたものの前述の2つの部位ほどの顕著な変化は認められなかった。現在、ポリユビキチン鎖に対するELISAで血漿の測定を進めているが、58kDaタンパク質は特異的にオートファジーの異常を反映している可能性が考えられることから、この分子の特徴づけも今後行う予定である。
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