2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791014
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
山形 哲司 独立行政法人理化学研究所, 神経遺伝研究チーム, 研究員 (00338766)
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Keywords | 修飾遺伝子 / 乳児重症ミオクロニーてんかん / Scn1a |
Research Abstract |
申請者の所属する研究チームにおいて、乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)のモデル動物として、Scn1a遺伝子にナンセンス変異を導入したB6Jマウス系統が作製された。変異型Scn1a遺伝子のホモ個体は、生後14日前後からてんかん発作を生じ、生後20日前後までに全て死亡した。ヘテロ個体は、てんかん発作を起こしつつ散発的に死亡し、生後90日間の生存率が雌雄とも約6割になっていた。本研究では、てんかん発症における修飾遺伝子の影響をあきらかにする為に、上記のScn1a変異マウス♀を異なる遺伝的背景を持つ日本産野生マウスMSM/Ms♂(以下MSM)と戻し交配したところ、MSMの遺伝的背景にScn1a変異によるてんかん発症に対して抵抗性の修飾遺伝子があること、F1(遺伝的背景B6J:MSM=50%:50%)の場合に、雌のヘテロ接合体の生存率がB6J系統の場合より有意に低下し、てんかん原因遺伝子によって引き起される疾患を増悪させる遺伝因子の存在が示唆された。F1の雌雄における遺伝的な差は、性染色体だけ、(エピジェネティックな効果を除いて)であるので、F1♀の高い死亡率を説明出来る仮定としては、MSM由来のX染色体にてんかん発症に高感受性となる対立遺伝子が存在するためであると考えた。MSMのX染色体に存在する対立遺伝子を明らかにするために、B6Jの特定の染色体だけをMSMに置換したコンソミック系統を導入して交配したところ、X染色体のセントロメア側50cMの領域に候補遺伝子が含まれることが示唆された。
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