2010 Fiscal Year Annual Research Report
末梢血循環腫瘍細胞と循環マイクロRNAによるテーラーメイド分子標的治療の開発
Project/Area Number |
22791065
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
後藤 康文 信州大学, 医学部附属病院, 助教 (60467181)
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Keywords | 悪性黒色腫 / microRNA / マイクロビーズ / バイオマーカー / BRAF / KIT / mir214 / 抗癌剤耐性 |
Research Abstract |
本研究では、進行期のメラノーマ患者の末梢血からメラノーマ細胞を分離し、その蛋白発現や遺伝子解析を行うことにより、分子標的治療を選択するためのバイオマーカー検査法を確立することを第1の目的とし、新しいカテゴリーのRNAとして注目されているmicroRNAをメラノーマ患者の血漿から末梢血循環microRNAとして分離し、代表的な薬剤耐性microRNAであるmir214、mir21、mir221/222の発現を解析することを第2の目的としている。 22年度に進行期メラノーマ患者からのマイクロビーズと特異抗体を用いてメラノーマ細胞を分離する方法を確立し、すでに10例以上の患者から分離することに成功した。さらに、'分離したメラノーマ細胞においてBRAF、KITの2つのマーカーを解析し、特にBRAFは分子標的治療のバイオマーカーとして利用できる段階まで確立できた。今回の研究の第1の目的についてはほぼ終了したため、現在論文を執筆中である。 第2の目的であるmicroRNAの実験については、メラノーマ患者の血清、血漿からmicroRNAを分離し、RTを行った後にPCRで増幅できることが確認できた。現在約20例の健常人、患者においてmicroRNAを検出できた。現在は抗癌剤耐性microRNAであるmir214、mir21、mir221/222の発現を解析するために抗がん剤治療を施行した患者血清・血漿を集めるとともに、より効率的なmicroRNAの増幅・検出ための方法の確立を目指している。
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Research Products
(8 results)