2011 Fiscal Year Annual Research Report
末梢血循環腫瘍細胞と循環マイクロRNAによるテーラーメイド分子標的治療の開発
Project/Area Number |
22791065
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
後藤 康文 信州大学, 医学部, 非常勤講師 (60467181)
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Keywords | 悪性黒色腫 / microRNA / マイクロビーズ / バイオマーカー / BRAF / KIT / mir214 / 抗癌剤耐性 |
Research Abstract |
本研究では、進行期のメラノーマ患者の末梢血からメラノーマ細胞を分離し、その蛋白発現や遺伝子解析を行うことにより、分子標的治療を選択するためのバイオマーカー検査法を確立することを第1の目的とし、新しいカテゴリーのRNAとして注目されているmicroRNAをメラノーマ患者の血漿から末梢血循環microRNAとして分離し、代表的な薬剤耐性microRNAであるmir214、mir21、mir221/222の発現を解析することを次の目標としている。 進行期メラノーマ患者からのマイクロビーズと特異抗体を用いてメラノーマ細胞を分離する方法を確立し、さらに分離したメラノーマ細胞においてBRAF、KITの2つのマーカーを解析し、特にBRAFは分子標的治療のバイオマーカーとして利用できる段階まで確立した。この結果を皮膚科分野における代表的な雑誌の一つであるBritish Journal of Cancerに発表し、大きな反響を得られた。現在はピッツバーグ大学のフェローネ教授から新たなメラノーマ表面抗原を検出できる抗体の供与を受けて、感度と検出方法を改善させた方法により臨床応用に向けた研究を進めている。また、本研究から派生した研究として、日本人メラノーマ患者におけるBRAF、KIT変異を解析して、論文発表を行うことができた。microRNAの実験については、メラノーマ患者の血清、血漿からmicroRNAを分離し、RTを行った後にPCRで増幅できることが確認できた。また、約20例の健常人、患者においてmicroRNAを検出できた。しかし、検出感度においていまだ問題があり、今後も検出方法の改善の必要があり、現在は抗癌剤耐性microRNAであるmir214、mir21、mir221/222の発現を解析するために抗がん剤治療を施行した患者血清・血漿を集めるとともに、より効率的なmicroRNAの増幅・検出ための方法の確立を目指している。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Mutation analysis of BRAF and KIT in circulating melanoma cells at the single cell level. Assessment of BRAF and KIT mutations in Japanese melanoma patients2012
Author(s)
Sakaizawa K, Goto Y, Kiniwa Y, Uchiyama A, Harada K, Shimada S, Saida T, Ferrone S, Takata M, Uhara H, Okuyama R
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Journal Title
Br J Cancer
Volume: 106
Pages: 939-46
Peer Reviewed
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[Journal Article] Assessment of BRAF and KIT mutations in Japanese melanoma patients
Author(s)
Ashida A, Uhara H, Kiniwa Y, Oguchi M, Murata H, Goto Y, Uchiyama A, Ogawa E, Hayashi K, Koga H, Okuyama R
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Journal Title
J Dermatol Sci
Volume: (in press)
Peer Reviewed
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