2011 Fiscal Year Annual Research Report
アトピー性皮膚炎における新規ThサブセットTh17及びTh22の役割の解明
Project/Area Number |
22791068
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 哲也 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (40452338)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / Th17細胞 / アレルギー |
Research Abstract |
本研究は、近年種々の病態で重要な役割が示唆されている新規T細胞サブセット、Th17細胞及びTh22細胞の、アトピー性皮膚炎における役割の解明を目指したものである。アトピー性皮膚炎患者皮膚、末梢血中にTh17細胞の増加が認められるとの報告から、前年度はTh17細胞に焦点をしぼり、その役割の解析を試みた。マウスアトピー性皮膚炎の安定したモデル系を複数の方法で樹立し、そこにIL-17欠損マウスを適応し、IL-17欠損マウスにおいて皮膚炎症所見、血中抗原特異的lgE値が低く抑えられていることを見出し、IL-17がアトピー性皮膚炎病態において重要な役割を果たしていることが示唆された。今年度はさらにその詳細なメカニズムを探るため、抗原感作後のリンパ節でのIL-17産生細胞の同定を試みた。フローサイトメトリーや定量PCRにおける解析では、感作後リンパ節でのIL-17産生細胞数の増加が認められた。そのうち約50%はalpha beta TCR陽性のT細胞であったが、約半数はgamma delta TCR陽性のT細胞であった。Gamma delta TCR陽性T細胞は表皮に存在するタイプと真皮に存在するタイプに分かれるが、そのうち真皮におけるgamma delta T細胞が主なIL-17産生細胞であることを同定した。すなわち、アトピー性皮膚炎においてIL-17は病態進展に重要な役割を果たすが、そこにはTh17細胞だけではなくgamma delta型T細胞も深く関与していることが示唆された。
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Research Products
(3 results)