2013 Fiscal Year Annual Research Report
成人期の軽度発達障害患者における聴覚性感覚記憶の障害に関する研究
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22791136
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
板垣 俊太郎 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80457788)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2014-03-31
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Keywords | 事象関連電位 / ミスマッチ陰性電位 / 広汎性発達障害 / 注意欠陥多動性障害 |
Research Abstract |
本研究は、成人期の軽度発達障害、主に注意欠陥/多動性障害(以下、AD/HD)と広汎性発達障害(以下、PDD)における認知の障害をミスマッチ陰性電位(mismatch negativity、以下MMN)などの事象関連電位(ERP)を用いて明らかにすることを目的とする。MMNは聴覚性感覚記憶を基盤とした自動的な無意識認知を反映する精神生理学的反応である。対象となる軽度発達障害は、小児期だけにとどまらず、近年、成人期でもその行動特性が持続して、様々な精神疾患を合併しやすいと言われてきている。しかしながら成人期の発達障害に対するERP研究は数えるほどであり、電気生理学的所見を得ることには意義があると考えられる。 今年度は学会発表2件を行った。2013/11/08に第43回日本臨床神経生理学会学術大会にて「成人期注意欠陥多動障害患者における塩酸メチルフェニデート投薬によるミスマッチ陰性電位の変化」を報告した。これは成人期AD/HD患者16名に対して塩酸メチルフェニデートを投与して聴覚性感覚記憶の指標とされるMMNの変化を報告したもので、結果としては同薬の投薬によってMMNの振幅、潜時とも有意な変化はみられなかった。これは小児における先行研究のWinsbergら(1993)と同様であったがSawadaら(2010)とは異なる結果であった。 同学会の11/09にはシンポジウムとして「精神障害の病態解明への神経生理学の貢献精神障害診断バッテリーPsycopros-F08の取り組み」について報告し、我々の施設におけるERPの臨床応用の可能性について報告した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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