2010 Fiscal Year Annual Research Report
正常脳神経細胞における、重粒子線の影響に関する分子生物学的解析
Project/Area Number |
22791167
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 義行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60334116)
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Keywords | 炭素イオン線 / 神経幹細胞 / 放射線治療 / ニューロン / グリア |
Research Abstract |
1)Bunker's methodsを用いて培養された正常脳神経細胞における、炭素イオン線のX線に対する生物学的効果比(RBE)について、照射後24時間時点でのアポトーシスの頻度を指標とした場合、未熟な正常神経細胞(生後7日目)における炭素イオン線のRBEは約10であった。(JRR51, 627-31, 2010)腫瘍細胞やその他の正常組織細胞(繊維細胞、血管細胞、など)の多くは、RBEは2~4であり、神経細胞のRBEはかなり高く、炭素イオン線治療では、正常神経組織への線量を可能な限り減らす必要があることが示唆された。 2)Bunker's methodsを用いて培養された正常神経細胞を用いて、神経細胞の発達度の指標であるF-actin・ドレブリンなどの発現の経時的に観察したところ、放射線(X線)によりF-actin、ドレブリンの発現は照射直後より低下し、シナプス形状も変化することが明らかとなった(論文投稿中)。また、低線量であっても照射後の神経細胞の発達が阻害されることを、すでに報告しており、今後、炭素イオン線を用いて同様の実験を行う予定である。 3)低線量域・低酸素状態など、照射条件(1回線量・酸素圧・など)を変えた場合のRBEについて検討するため、まず腫瘍細胞にて極低酸素条件(0.1mmHg以下)での照射実験を行った。OERは約2.6だった(論文投稿中)。炭素イオン線では、X線にくらべOERが低値であることが知られているが、照射条件により変化することも知られており、正常神経細胞で同様の実験を予定している。
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[Journal Article] The Benefit of Small Bowel and Pelvic Bone Sparing in Excluding Common Iliac Lymph Node Region from Conventional Radiation Fields in Patients with Uterine Cervical Cancer : A Dosimetric Study2010
Author(s)
Oike T, Ohno T, Wakatsuki M, Noda SE, Saitoh JI, Mizukami T, Yoshimoto Y, Okonogi N, Katoh H, Shibuya K, Suzuki Y, et al.
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Journal Title
J Radiat Res (Tokyo)
Volume: 51
Pages: 715-721
Peer Reviewed
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