2011 Fiscal Year Annual Research Report
正常脳神経細胞における、重粒子線の影響に関する分子生物学的解析
Project/Area Number |
22791167
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 義行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60334116)
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Keywords | 炭素イオン線 / 神経幹細胞 / 放射線治療 / ニューロン / グリア |
Research Abstract |
1)Bunker's methodsを用いて培養された正常脳神経細胞において、照射後24時間時点でのアポトーシスの頻度を指標とした場合、炭素イオン線のX線に対する生物学的効果比(RBE)は約10であった。神経細胞におけるF-actin・ドレブリン・などの発現をX線照射後経時的に観察したところ、細胞骨格を形成するF-actinの発現が照射直後より有意に低下した。電子顕微鏡で観察したところ、軸索の細小化とシナプス形状の変化が確認された。また、これらの変化は、アクチン・フィラメントの脱分極が主たる原因であると推測された。(2011年米国放射線腫瘍学会で報告)。 2)発達期のラット小脳培養組織において、X線及び炭素線照射を行った後、小脳組織の形態を経時的に観察したところ、時間及び線量依存的に、小脳・外顆粒層の肥厚と顆粒細胞の凝縮が認められた。また、X線と炭素線で効果を比較したところ、炭素線の効果が同線量のX線の効果に比べ、約1.4倍大きいことが明らかとなり、発達期のラット正常小脳組織における、炭素線のRBEは1.4と考えられることが明らかとなった。(J Radiat Res 2012;53:87-92) 3)低酸素状態など、照射条件(1回線量・酸素圧・など)を変えた場合のRBEについて検討では、腫瘍細胞において慢性的極低酸素条件(0.1mmHg以下、24時間以上)における酸素効果比(OER)は約2.6であった。mTOR抑制剤の併用によりOERは約1.1に低下したが、炭素イオン線では、mTORの併用による変化は認められなかった。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Development of head module for multi-head Si/CdTe Compton camera for medical applications2011
Author(s)
Yamaguchi M, Kawachi N, Suzui N, Fujimaki S, Kamiya T, Odaka H, Ishikawa S, Kokubun M, Watanabe S, Takahashi T, Shimada H, Arakawa K, Suzuki Y, et al.
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Journal Title
Nucl.Instr.Meth.Phys.Res.A
Volume: 648
Pages: 2-7
Peer Reviewed
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