2012 Fiscal Year Annual Research Report
治療抵抗性肝腫瘍の化学塞栓療法における薬剤溶出性高吸水性ポリマーの開発
Project/Area Number |
22791195
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 登 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00506488)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 動脈塞栓術 / 化学塞栓療法 / 薬剤溶出性塞栓物質 / 高吸水性ポリマー / 転移性肝腫瘍 / 抗癌剤 / イリノテカン / CPT-11 |
Research Abstract |
本年度は、治療抵抗性転移性肝腫瘍を想定し、家兎肝VX2腫瘍モデルにイリノテカン(CPT11)溶出性高吸水性ポリマー(CPT11-DESAP)を使用しin vivoで検討を行った。DESAPの調整はSAP3mg/CPT11:12mg/0.6mL/1羽とし、DESAPによるTAE施行群(DESAP群、n=5)、同量CPT11溶液注入後SAPによるTAE施行群(TAI+SAP群、n=5)を比較検討した。 薬剤注入後5、10、30、60分、24時間、7日における血液中CPT11平均濃度(ng/mL)は、DESAP群:1582、1584、1978、2046、11、0.2、TAI+SAP群:2468、2412、2432、2752、8、0.1、同血液中SN38平均濃度(ng/ml)は、DESAP群:24、21、18、13、0.7、0、TAI+SAP群:64、52、31、21、0.2、0であった。 腫瘍内、腫瘍辺縁部及び周囲肝の平均CPT11濃度(μg/g)は、DESAP群: 0.04、0.01、0、 TAI+SAP群:0、0、0、平均SN38濃度(μg/g)は、DESAP群: 0.60、0.09、0.02、 TAI+SAP群:0.08、0、0、平均CPT11濃度(μg/g)は、DESAP群: 0.04、0.01、0、 TAI+SAP群:0、0、0であった。 血液中CPT11およびSN38濃度ともDESAP群がTAI+SAP群よりも低い傾向を示し、また腫瘍内でDESAP群は高濃度を示した。特にCPT11よりもその代謝物で抗腫瘍効果の強いSN38の濃度が腫瘍内で高かった。以上より、CPT11-DESAPの組織内での薬剤徐放効果が示唆され、抗腫瘍効果の強いSN38の腫瘍内での貯留も示された。今後DESAPの臨床応用は可能と思われ、腫瘍局所制御の向上が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)