2012 Fiscal Year Annual Research Report
Ad-p53遺伝子治療併用粒子線治療に関する基礎的研究
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22791198
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
宮脇 大輔 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (30546502)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 放射線抵抗性 / 放射線増感作用 |
Research Abstract |
粒子線治療はその物理学的特性により、X 線治療と比較して良好な線量分布を作成することができる。そのため少ない副作用で、通常の放射線治療では不可能ほどの高線量の照射が可能である。遺伝子治療を併用した粒子線治療を行うことで、高い抗腫瘍効果を保ちつつ、局所制御線量の低減が可能となり、正常組織障害を軽減することができると予想される。本研究の目的は、遺伝子治療併用粒子線治療の臨床応用への第一段階として、培養腫瘍細胞に対して、in vitro およびin vivo でのアデノウイルス・ベクターを用いたp53 遺伝子治療における遺伝子導入効率の確認、抗腫瘍効果の確認、粒子線治療との併用効果の確認などの基礎的研究を行うことである。H24年度の研究では、放射線抵抗性腫瘍に対する増感作用という観点からDNAポリメラーゼ分子種を選択的に阻害することが報告されているホウレンソウ由来の機能性糖脂質MGDG(monogalactosyl diacylglycerol)について、膵癌由来の癌細胞MIAPaCa2を用いて、in vivo, in vitro においてMGDGの放射線増感効果を検討を行った。その結果In vitroではMGDGと放射線併用群において、MGDG単独投与群、放射線単独照射群と比較して3~4倍近いapoptosisの増加を認め、in vivoではMGDGと放射線を併用することにより抗腫瘍効果の増強が認められた。MGDGは放射線と併用することによって、in vitro,in vivoの双方において放射線増感効果を示した。以上より、将来的にMGDGは有効な放射線増感剤となり得る可能性が示唆され、新たな知見と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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