2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791200
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
佐瀬 卓也 徳島大学, アイソトープ総合センター, 講師 (80313972)
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Keywords | 放射性物質 / 放射能 / 放射性薬剤 / 放射性廃液 / 放射性ヨウ素 / 放射性物質回収材 / アイソトープ内用療法 / 放射性物質の除去 |
Research Abstract |
がんや甲状腺疾患等の治療に用いられる放射性薬剤内用療法は、転移性甲状腺がんや悪性リンパ腫等の治癒にも非常に効果を持ち、実施診療施設も増加傾向にある。しかしながら、この療法に付随して、薬剤の飛散や患者の排泄物に由来する放射性廃棄物が発生する。放射性廃棄物の濃度限度が放射線障害防止法によって規制され、このために多くの診療施設において必要とされる治療数をこなせない現状がある。 本研究の目的は、診療の場における放射性薬剤の飛散率を明らかにし、排水や排気に放射性薬剤が流入する手前で放射性物質を捕獲する手法を開発することである。 研究方法として、診療や研究において放射性薬剤を使用した場合の1.放射性物質の飛散率を測定する手法の確立、および排水や排気に放射性薬剤が流入する手前で2.放射性物質を捕獲する方法を開発を行った。結果は以下の通りである。 1.放射性物質の飛散率測定手法の確立:取扱いが簡便、かつ危険性の少ない放射性核種であるトリチウム水およびC-14エタノール、及びRI捕集装置、自作のRI発生槽を用いて放射性物質の飛散率および捕集率を測定するシステムを構築した。トリチウム水及びC-14エタノールが36%~99%の範囲で飛散する値を実測出来た。 2.放射性物質の捕獲:放射性ヨウ素含有廃液(Bolton-Hunter, KI等混合廃液)とヨウ素捕集有望素材を用いて、単純ろ過法でどの程度のヨウ素捕集能が見込まれるかの検討を行った。シクロデキストリン(CD)派生物質と食品用活性炭が放射性ヨウ素の捕集に効果を発揮した。とろろこんぶ、片栗粉、小麦粉も若干の捕集効果を示した。
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Research Products
(9 results)