2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規Fー18標識合成法の開発とそれを活用する[Fー18]フルオロアミノ酸の合成
Project/Area Number |
22791214
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
有澤 哲 横浜市立大学, 医学研究科, 特任助教 (30508338)
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Keywords | PET / 有機化学 / F-18 / 放射性同位元素 / フッ素ガス |
Research Abstract |
近年、陽電子断層撮影(PET)は、臨床診断、前臨床研究において、広く活用されるようになりつつある。しかし、PET薬剤の標識合成法は、通常の薬剤合成とは異なり、特殊な条件がいくつも存在する。すなわち、サイクロトロン等による放射性同位元素の製造、PETに使用される放射性同位元素の短い半減期、合成者の被曝量のコントロールなどである。こういった条件から、その合成化学的手法が限られるとともに、その研究開発環境にも大きな制約があるため、発展性に乏しいのが現状である。申請者は、幸いにして、横浜市立大学附属病院所有のサイクロトロン、及びホットラボを活用できる環境下にある。これを活かして、有機合成化学の立場から新規な^<18>F標識方法を開発し、アミノ酸の汎用的標識合成法として、アミノ酸α位の[^<18>F]フッ素化手法の開発を目指し、研究を行なってきた。本研究では、基盤となるケテンシリルアセタール誘導体の合成法の検討から、それを用いるF_2ガスとケテンシリルアセタール誘導体の反応条件の検討に移行するべく実験を行なってきた。実験の実施している。すなわち、アミノ酸等のカルボキシル基をエステル化した後、強塩基によるエノール化、続くシリル基による保護により、ケテンシリルアセタール誘導体へ変換する手法の検討を行っている。続くF_2ガスとの反応条件を種々検討し、確立した後、放射性同位元素である^<18>Fを含むF_2ガスとの反応を検討し、放射性標識誘導体の合成法を開拓する。
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