2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22791228
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
八木 理絵 関西医科大学, 医学部, 助教 (90571167)
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Keywords | 経皮的バイパス術 / 管腔臓器 / エックス線透視 / インターベンショナルラジオロジー / デバイス / 画像誘導下 / 放射線科学 |
Research Abstract |
【具体的内容】本研究期間の目的は4点連結式経皮的管腔臓器バイパス術に使用するデバイスの製作と術式の実行可能性をファントム実験にて実証である。使用装置は当施設に設置されている臨床機IVR-CT(AXION ARTIS、Siemens)。貫通用ラインはCopolymer nylonにて200cm長0.33mm径に製作。牽引用ワイヤは0.5mmニッケルチタンワイヤをポリウレタンでコーティングし先端に23mm長、7mm径のループを設け全長を150cmとした。牽引用ワイヤのシャフトを0.035インチとし中央に0.038インチ径、50mmのステンレスをストッパーとして圧着。デリバリシースに6Fアンギオシースを使用。5F造影用カテーテルを利用して25cmのチューブステントを製作。アクリル製腹部ファントム内部に管腔臓器に見立てた2本の10mm径サーモプラスチックラバー製チューブを固定。X線透過性を人体に似せるためファントム内をアクリルポリマーで満たした。これらのデバイスを用いて研究実施計画に記載した4点連結式経皮的管腔臓器バイパス術を実行した。実行手技をX線撮影しDICOMデータで保存。4名のインターベンショナルラジオロジストが画像をワークスステーションで診断し4点連結式経皮的管腔臓器バイパス術の手技が成功していることを確認した。手技後腹部ファントムを分解し、血管およびデバイスに損傷のないことを確認した。【意義】本研究者らは、2点連結式管腔臓器バイパス術に成功しその汎用性を報告したが直線的にバイパスさせる方法であり管腔間の臓器を避けることができない。本研究は4点連結式としバイパス経路を重要臓器から迂回させる。これにより多くの臓器のバイパス術が可能になる。【重要性】従来外科的に行われていた管腔臓器間の重要臓器を避けて管腔臓器をバイパスする手術が経皮的に可能となり低侵襲治療が実現できる。
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