2012 Fiscal Year Annual Research Report
男性不妊症治療を支援するヒト精細管МRI診断システムの開発
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22791238
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Research Institution | 独立行政法人国立がん研究センター |
Principal Investigator |
山口 雅之 独立行政法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, ユニット長 (90450577)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | MRI / 精細管 / 男性不妊症 / 悪性腫瘍 |
Research Abstract |
高精細MRIを使って直径約200ミクロン精細管を描出するため、3.0テスラ臨床用MRI装置と高い信号感度を有する小型コイルを組み合わせてMRI撮影のテストを実施した。 コイルは直径3センチの受信専用表面で、本研究課題にて平成22年度に開発した。開発したコイルを臨床用3.0テスラ装置に接続し、ファントム(2 mM 硫酸銅含有、直径7 cmの球形ファントム)及び摘出しホルマリン固定した小動物の精巣(精細管直径は、ヒト精細管と同等の200ミクロン)と精巣上体のMRI撮影を実施した。ラジオ波はボディコイルより送信した。2次元スピンエコー法(繰り返し時間 1000-2000 ms、エコー時間20-60 ms)にて撮影し、面内分解能が最小で78 × 78ミクロン、厚さ1-2 mmの高精細MRIが得られた。 MRI上、表面コイルに近い部分の信号が高く、遠い部分は低く見えたので、平成23年度に独自に開発したプログラムを使って、コイルから遠い部分が明るく見えるよう信号補正した。 小動物の精巣内に多数の線状信号が検出され、一部には壁が低信号、内腔が高信号の管状構造を同定でき、精細管と考えられた。精巣表面には血管と思われる低信号構造が、また精巣上体では、精巣上体管と思われる構造が描出された。 本実験結果から、3.0テスラ臨床用MRI装置に独自開発の小型コイルを組み合わせることにより、直径200ミクロンのヒト精細管のMRI診断が実現する可能性があると考えられた。ヒト精細管の撮影を行うためには、ボディーコイルを使ったラジオ波送信の際、受信用コイルに発生する誘導電流による火傷を防ぐために、コイルケースを設計をしたり、人体に接触する部分でコイルの表面温度が過度に上昇しないことを確認する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)