2010 Fiscal Year Annual Research Report
認知症早期診断及び多施設共同研究に即したPETデータのオンライン定量解析
Project/Area Number |
22791239
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
坂田 宗之 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (00403329)
|
Keywords | PET / 定量解析 |
Research Abstract |
本研究は、認知症早期診断及び多施設共同研究に即したPETデータのオンライン定量解析の実現を目指し、PETにおける関心領域(ROI)設定が抱える問題点、及び多施設共同研究において重要となる施設間差の問題の解決を目的とする。これらの問題の解決によって、オペレータに依存する作業を必要とせず、計測データからリガンドの特性を元に適切に決定された解析手法により一貫した解析が可能となり、PETデータの信頼性及び定量性の向上が見込まれる。本年度は、自動ROI設定アルゴリズムの検討に主眼を置いた。一例としては、脳PET計測の再現性試験で得られるPET及びMRI計測データを用いて、用手的に設定したROIと本研究で提案している手法によって自動的に設定されたROIをそれぞれ作成し、ROIから得られる時系列データを解析して比較することで、再現性がどのように変化するかを調べた。健常ボランティア5名を対象としたμオピオイド受容体リガンド[^<11>C]carfentanilのデータを用いた場合、用手的、自動的に設定したROIのデータ両方で[^<11>C]carfentanilの解析結果は高い再現性を示し、ROIの設定法による大きな違いは認められなかった。これは、PETにおけるROI設定という非常に煩雑な作業が、自動化できる可能性を示唆している。また、本研究で提案するROIの自動設定法は、多施設共同研究であるJ-ADNIの[^<11>C]PiBのデータ解析でも使用されている。
|