2010 Fiscal Year Annual Research Report
新しい癌細胞初代培養系(CTOS法)を用いた放射線感受性試験の確立
Project/Area Number |
22791240
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
遠藤 洋子 地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター(研究所), 研究所, 研究員 (20359300)
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Keywords | 癌細胞初代培養 / 放射線感受性試験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、新しく開発した癌細胞初代培養系(Cancer Tissue Originated Spheroid法;CTOS法)を用いて放射線感受性試験を行い、放射線治療効果を予測するためのCTOS評価系を確立して、個別化診療へつなげることである。 平成22年度は、肺がん臨床検体を用いてCTOS培養系の確立、および放射線感受性試験を実施した。In vitro放射線感受性試験を行った結果、CTOSサンプル間で放射線感受性に差が認められたため、nudeマウスへCTOSを移植してin vivoの放射線感受性試験を実施した。その結果、in vitroの放射線感受性はin vivoの治療応答性をよく反映していることが示された。 さらに、放射線照射後のリン酸化H2AXのターンオーバーをウエスタンブロットで検出し、DNA損傷と放射線感受性を比較した。その結果、放射線感受性の高いCTOSの方がpH2AXの発現が継続しており、CTOSの放射線感受性がDNA損傷の継続を反映していることが示唆された。 今後は、CTOSの三次元構造を利用した低酸素と放射線感受性の検討、および放射線増感剤の評価のためのプラットフォーム作りを検討する。
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