2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト乳癌における時計遺伝子発現の意義と治療への応用
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22791243
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
諸橋 聡子 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90569592)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 乳癌 / 時計遺伝子 / 治療 |
Research Abstract |
近年、日本における乳癌患者は増加傾向の一途を辿っている。乳癌患者の罹患年代は、40-50歳台と若く、人生の中で再発を余儀なくされることが多い。再発患者の多くは抗がん剤の治療をすることとなる。患者のQOL(quality of life)を下げずに、治療を継続することは非常に重要かつ急務である。 Basic helix-loop-helix (bHLH)型転写因子である 時計遺伝子DEC1(BHLHE40/Stra13/Sharp2)は、低酸素状況下で細胞増殖や細胞のアポトーシスと関わっている。Epithelial-mesenchymal transition (EMT)は、腫瘍において、浸潤・進展において重要な役割を果たしている。 今回我々は、TGF-βによって誘導されるEMTにおける時計遺伝子DEC1の重要性を明らかにした。ヒト癌細胞において、時計遺伝子DEC1はTGF-βによってup regulateされた。また、DEC1は、Smad3 (pSmad3), snail, claudin-4, N-cadherinを制御していることも明らかにした。さらに、TGF-β存在下で、DEC1をsiRNAによりノックダウンするとEMTが細胞形態上抑制されるとこが分かった。一方、ヒト癌細胞では、TGF-βにより細胞形態は紡錘形変化を示した。我々はさらに、ヒト癌細胞では、TGF-β処理下で、時計遺伝子DEC1を発現させると、細胞の浸潤能が制御されることを発見した。免疫染色化学検査では、ヒト癌組織において、DEC1, pSmad3は発現しており、一方、claudin-4は弱い発現を示した。これらの実験結果から、時計遺伝子であるDEC1は、ヒト癌細胞・ヒト組織で、EMTにおいて重要な役割を果たしていることが分かってきた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Smad3 and Snail show circadian expression in human gingival fibroblasts, human mesenchymal stem cell, and in mouse liver.2012
Author(s)
Sato F, Sato H, Jin D, Bhawal UK, Wu Y, Noshiro M, Kawamoto T, Fujimoto K, Seino H, Morohashi S, Kato Y, Kijima H
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Journal Title
BiochemBiophys Res Commun.
Volume: 419(2)
Pages: 441-6
DOI
Peer Reviewed
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