2010 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞から機能性肝細胞への分化誘導法の確立;細胞移植治療を目指して
Project/Area Number |
22791275
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石井 隆道 京都大学, 医学研究科, 医員 (70456789)
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Keywords | 肝臓外科学 / iPS細胞 / 細胞移植治療 / 肝幹細胞 |
Research Abstract |
(1)初期内胚葉マーカーに対するレポーターベクターの作成 初期内胚葉マーカーとして我々は,AFPに注目した.AFPは肝臓発生において肝臓原基である腹側前腸内胚葉の段階から胎児肝細胞まで発現し続け,代表的な肝前駆細胞マーカーの一つである.我々は既に,ヒトAFPのエンハンサー領域とプロモーター領域のクローニングに成功している.この両者のハイブリッドプロモーターは,AFPプロモーター単独よりも約6倍のプロモーター活性を有することが報告されている.平成22年度はAFPエンハンサー/プロモーター下にEGFPを発現するプラスミドベクターの作製に成功し,AFP産生細胞とEGFPとが同一細胞で発現することを確認できた. (2)上記レポーターベクター遺伝子導入ヒトiPS細胞の作成 AFP-EGFPベクターをヒトiPS細胞に遺伝子導入し,安定導入株を得る.既にヒトiPS細胞を購入し,上記レポーターベクターの遺伝子導入を電気穿孔法ならびにリポフェクション法で試みている.現時点では安定導入株は得られていないが,引き続き遺伝子導入ヒトiPS細胞を作成する作業を継続する. (3)AFP産生細胞分化誘導条件の至適化 遺伝子非導入iPS細胞株を各種細胞外基質上で培養したり増殖因子で刺激することにより,RT-PCR法にて内胚葉特異的遺伝子の発現を確認できた.
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Research Products
(5 results)