2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規癌抑制遺伝子Prox1:遺伝子改変マウスの解析
Project/Area Number |
22791277
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大越 香江 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (90534355)
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Keywords | 癌 / 遺伝子 |
Research Abstract |
Prox1のコンディショナル・ノックアウト(cKO)マウスを以下の手順で作製した。Prox1遺伝子のExon2をloxP配列で挟み、FLT配列で挟んだNeo遺伝子をタンデムにおいたターゲティングベクターを構築し、ES細胞に遺伝子導入を行った。neomycinで陽性選択を行い、ESクローンを作製した。これをマウス胚にマイクロインジェクションして、キメラマウスを作製した。このキメラマウスと正常マウスを交配し、ジェノタイピングによりヘテロマウスを確認した。これとFLPマウスを交配して、Neo遺伝子が除かれたcKOヘテロマウスを作製した。 遺伝子導入で11種のESクローンを作製し、その中から3種のキメラマウスを作製し得た。FLPマウスとの交配は合計2回行い、最終的にジェノタイピングにより確認された雄5匹雌5匹のcKOヘテロマウスを得た。cKOヘテロマウス同士を交配させてcKOホモマウスを作製することにも成功した。 cKOマウスを用いてAdeno-Creを食道に感染させて食道粘膜のProx1発現を無くした状態にてNMBA (N-nitrosomethylbenzylamine)による食道癌誘発モデルを作成することで、食道癌におけるProx1の役割について検討した。また、当科で収集しているヒト食道癌細胞株KYSEシリーズでついて、Prox1を遺伝子導入によって強制発現させたり、siRNAにより発現抑制したりすることで、形態、分化、増殖、アポトーシス、遊走能の変化などを評価している段階である。
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