2012 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌再発関連遺伝子のDNA異常に基づく血液からの再発予測システムの開発
Project/Area Number |
22791284
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
恒富 亮一 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10420514)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 癌 |
Research Abstract |
我が国では、肝細胞癌の発生主因の一つとされているC型肝炎ウィルス感染者が多数存在しており、新たな診断・治療薬の開発が切望されている。本研究では肝内再発に対する再発予測システムの開発を行う。 1.再発関連遺伝子のDNA異常 前年度までにDNAマイクロアレイ解析及びHiCEP解析から同定された再発関連遺伝子についてメチル化特異的PCRによる解析を行った結果、ABCB6遺伝子におけるDNAメチル化異常に加えて、新たに1遺伝子の再発と関連したDNAメチル化異常が示された。加えて、非癌部におけるグローバルメチル化マーカーであるAlu-repeatメチル化率による術後2年以内肝内再発識別能を解析した結果、ROC曲線下面積0.77 (感度66.7%、特異度93.3%) を示した。Alu-repeat低メチル化群は高メチル化群と比較して有意に無再発生存期間が短かった。 2.再発予測システムの構築 再発関連遺伝子としてABCB6に加えて、網羅的スクリーニングとreal-time PCRによる検証から、TSPAN8, CYP2A6, SLC22A1, NQO1, SLC10A1, GLYAT, COL15A1を再発関連遺伝子として同定した。さらに上流配列解析からESR1も再発関連遺伝子と同定された。上記9遺伝子の発現は、無再発生存期間における有意な差を示した。手術標本からの再発予測システムの構築を行った。上記9遺伝子の中から4つの遺伝子発現レベルを組み合わせた術後2年以内再発予測式の性能は、Training (ROC曲線下面積 0.99、正確度88%) 及びValidation (正確度80%) と示された。異なる原理からなるトランスクリプトーム解析から、優れた再発予測性能を得ることが出来た。本研究による再発リスク予測からの患者層別化は、新たな再発抑制治療の開発への貢献が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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